2012年3月14日水曜日

■独名物のソーセージ値上がり~対イラン経済制裁の影響


独名物のソーセージ値上がり~対イラン経済制裁の影響
http://www.usfl.com/Daily/News/12/03/0313_027.asp?id=94288
更新2012年03月13日 18:49米国東部時間  Fax Express

 イランの核開発に対する西欧諸国の経済制裁で、ドイツ名物のソーセージの価格が急上昇している。

 USAトゥデイによると、ドイツ南部のニュルンベルクはブラートブルストと呼ばれるソーセージが特産品。ブラートブルストのケーシング(袋)にはイランから輸入された羊の腸が使われるが、同市の精肉店によると、羊の腸の価格は過去18カ月でほぼ3倍に高騰している。店主のクラウス・スタイナー氏は「イランでは肉がとても高くなり、人々が肉を買わなくなった。だから副産物の腸も減った」と説明する。

 イランのインフレ率は20%に達し、食品など生活必需品の価格は数週間で2倍、3倍になることもある。イラン産の羊の腸も1年半前の100ヤード=8.16ドルから現在は22.84ドルに上昇し、スタイナー氏の店もソーセージの値上げを余儀なくされている。

 ドイツで最も人気の高いニュルンベルクのブラートブルストは、中世から伝わる小ぶりのスパイシーなソーセージで、伝統的にはハート形の皿にザワークラウトを添えて6本ずつ出される。EUの原産地名称保護制度でも保護され、ニュルンベルクのブラートブルストと名乗るには、マジョラムで風味付けした豚のひき肉を羊の腸に詰めた同地産でなくてはならない。

 ニュルンベルグ・ブラートブルスト保護協会のライナー・ヘルムラー代表によると、品不足は世界的な需要の高まり、羊の数の減少、為替の激しい動きなどが原因。羊の腸の価格は10年初頭以来5回にわたって高騰しているという。

 ソーセージの袋に使う羊の腸には中国産やニュージーランド産もあるが、製造業者はイラン産が最高と言う。これは、ニュージーランドほど牧草が豊富ではないイランでは羊の運動量が多く、しかも草が乾燥していて丈夫な腸が出来上がるため(スタイナー氏)。

 ニュルンベルクでは大小のメーカーが年に合計10億本以上のソーセージを作っており、ファンにとっては他のソーセージでは代用できない。このため業界関係者は、値上がりしても売り上げへの影響は少ないとみている。



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