2012年4月4日水曜日

■中国高速鉄道「独自の知的財産権」表現は不適切



中国高速鉄道「独自の知的財産権」表現は不適切
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0403&f=national_0403_167.shtml
2012/04/03(火) 20:06 サーチナ
   
 中国工学院アカデミー会員であり、中国中鉄隧道集団の副チーフエンジニア・王夢恕氏が『中国経済週刊』のインタビューに対し、中国高速鉄道に知的財産権はないと発言したことが大きな波紋を呼んでいる。中国網日本語版(チャイナネット)がインタビューの全文を報じた。

 中国経済週刊:中国高速鉄道が知的財産権を侵害しているという疑惑が国際世論に存在する。一部では中国の「導入・消化・吸収・リイノベーション」のプロセスは模倣であると批判する声もある。これについて、どうお考えか?

 王夢恕氏:われわれは500億元(約6500億円)で時速385キロメートルの列車を500台購入し、5年の年月をかけて高速鉄道の速度を毎時250キロメートルから350キロメートルに引き上げた。当時の海外との協議では、列車以外に製造技術と設計技術を一緒にわが国に渡すことで同意に至っていた。設計技術に問題はなかったが、製造技術は難しかった。

 そのため、われわれは12台の組み立て部品を購入し、組み立てテストを行った。それにより全体の原理を理解することができ、どの組み立て部品が国産化できるかを知ることもできた。国産化の過程において、われわれは修正を行っており、一部の部品、例えば油圧装置などに関しては国産化を実現していない。それは自分たちで新たに製造するより、直接購入した方がコストを抑えることができるからだ。

 現在、動力ユニットの国産化率は72%に達している。70%を超えれば、国産化と言える。残りの20~30%は他国の最新技術を任意で取り入れることができる。ドイツの動力ユニットもすべてがドイツ製ではない。

 近日、日本メディアの取材を受け、中国の技術に日本の技術が取り入れられていると言われた。私は「国産化がどういうことを言うのか理解していないのか。100%国産することが国産化というわけでない」と答えた。われわれは100%国産化していると言ってはいない。


 中国工学院アカデミー会員であり、中国中鉄隧道集団の副チーフエンジニア・王夢恕氏が『中国経済週刊』のインタビューに対し、中国高速鉄道に知的財産権はないと発言したことが大きな波紋を呼んでいる。中国網日本語版(チャイナネット)がインタビューの全文を報じた。

 『中国経済週刊』:中国は以前から幾度となく、「わが国の高速鉄道は完全に独自の知的財産権に基づくものである」と言っているが。

 王夢恕氏:独自の知的財産権という言い方は適切ではなく、そのように言ってはいけない。以前、張曙光氏(元鉄道部副チーフエンジニア、2011年2月28日に停職処分)は多くのでたらめを言っていた。例えば、「高速鉄道は時速350キロメートルでは物足りない。400キロメートルまで走るべきである」など。

 時速400キロメートルは根本的に不可能なことだ。路線、鉄橋、トンネルの最高制限速度も350キロメートルなのだから。400キロメートルまで速度を出したら、列車も人も命を失うだろう。

 その後は最高時速を引き下げたと思われているが、実質上は引き下げてなどいないのだ。もともとその速度で走っていたからだ。つまりは最高時速だけPRして、合理的な運行速度を伝えなかった結果、そうなってしまったのである。事実に基づいたPRを行なうべきである。

 もちろん、われわれは多くの先進技術も有しており、技術に対する要求も厳格だ。上海と北京を結ぶ「京滬高速鉄道」を例に取れば、朝と夜のレールの温度は100度近く違う。1300キロメートルあるレール、その寒暖差による膨張収縮の差は大きい。われわれの技術は今、それを抑制する事できる。膨張収縮を抑える技術は非常に難易度が高いものであり、国際的にも最先端をいく技術である。




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