2012年4月4日水曜日

■【コラム】人材流出の悪循環を断ち切れない韓国の大学



【コラム】人材流出の悪循環を断ち切れない韓国の大学
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/04/03/2012040301382.html
2012/04/03 14:09 サーチナ

 韓国科学技術団体総連合会(科総)が先ごろ、理工系の学生と理工系分野の従事者を対象に、理工系忌避傾向に対する認識調査を実施した。科学高校・英才高校の生徒から大学生・大学院生・会社員に至るまで幅広い調査対象者にアンケートを行った結果、大学院生の調査で予想外の結果が出た。修士・博士課程を修了した後の希望進路を尋ねる質問で、公共研究所との回答が42.1%、企業が38.9%を占め、最も比率が高いと予想された大学教授は18.3%にとどまった。

 調査チームは、その理由をこう分析した。大学院に進学するときには、学生の大半が大学に残って学問を続けたいとの夢を抱くものの、次第に誰でも教授になれるわけではないという現実を悟るようになるためだ、と。博士号取得者が年間1万人に達している中、たとえ無名大学の教授ポストだろううと韓国の博士号では到底望めず、一般的な大学に志願するなら、外国の博士号、それも米国の博士号を取得する必要があることを悟るというわけだ。

 実際に、韓国の有名大学に在籍する教授陣は外国の博士号取得者が絶対多数を占める。いわゆる「SKY(ソウル大・高麗大・延世大)」の場合、韓国で博士号を取得した教授の割合は20-40%にとどまる。昨年下半期に全国の四年制大学で教授として採用された博士号取得者684人のうち、55%が外国の博士号取得者だった。博士号を取得した国は米国が220人で圧倒的に多く、ドイツ(22人)、英国(21人)、日本(14人)と続く。また、ソウル大が昨年新たに採用した教授89人のうち、50人が外国の博士号取得者だった。韓国で博士号を取得した残りの教授らは、大半がむしろ外国の博士号が不利になる医学・歯学・法律分野のため、実質的には採用枠のほぼ全てを外国の博士号取得者が占めたことになる。

 こうした状況では、優秀な学生がチャンスさえあれば外国に留学しようとするのは当然だ。韓国で修士課程を修めた学生は外国で博士課程に進学し、韓国で博士号を取得した学生は外国で博士研究員(ポスドク)を目指すケースが多い。その際、最も人気のある国は米国だ。

金亨基(キム・ヒョンギ)論説委員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版




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