2013年1月7日月曜日

■銀行の住宅ローン顧客、延滞者の大半が多重債務者


銀行の住宅ローン顧客、延滞者の大半が多重債務者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/01/07/2013010700450.html
2013/01/07 09:01 朝鮮日報

 銀行の住宅担保ローンで資金を借り入れた後、元利を延滞している人の大半が貯蓄銀行や非銀行系ローン会社などからも借り入れを行い、多重債務者に転落していることが分かった。

 ウリ金融と金融当局によると、昨年11月末現在でウリ銀行の住宅担保ローンの元利返済を1カ月以上延滞している550人のうち97.6%に当たる537人が、銀行に担保として差し入れた住宅を貯蓄銀行や非銀行系ローン会社にも担保として差し入れ、融資を受けている実態が判明した。

 ウリ銀行は住宅担保ローンの延滞顧客550人が保有する住宅を対象として、登記簿謄本などから担保の状況を調べた。

 複数のローンを利用するのは、銀行の住宅担保ローンの場合、住宅価格の一定割合(50-60%)までしかローンを利用できないためだ。それでは資金が足りないため、貯蓄銀行や非銀行系ローン会社を利用することになる。そうすることで通常は住宅価格のさらに20%ほどを借り入れることができる。

 結局銀行とそれ以外からの融資を合計すると、住宅価格の住宅70-80%を借り入れることができる計算となる。昨年住宅担保ローンを返済できずに金融機関が競売にかけた住宅の平均落札価格は鑑定価格の76%で、延滞者の住宅の多くはたとえ売却しても債権を全額回収できないと推定される。ウリ銀行関係者は「延滞者の住宅が競売された場合、銀行は鑑定価格の60%までしか融資していないため被害はないとみられるが、銀行以外の金融機関は(債権回収の)優先順位が低く、損失が避けられないのではないか」と指摘した。

 ウリ銀行が今回の調査を実施したのは、住宅ローン返済で貧困に陥る「ハウスプア」の解決策として昨年11月に導入した「トラスト・アンド・リースバック」の申請者が3人にとどまっている原因を分析するのが狙いだった。トラスト・アンド・リースバックとは、住宅担保ローンの返済が難しい債務者が住宅を処分する権限を銀行に委ね、利息の代わりに家賃を3-5年間支払い、住宅に住み続ける方式を指す。しかし、対象者の多くが銀行以外の金融機関に自宅を担保として差し入れているため、権利関係が複雑となり、トラスト・アンド・リースバックは利用申請が伸び悩んでいた。

 金融監督院の関係者は「ハウスプアを救済するためには、単一の金融機関の努力だけでは困難で、金融業界全体で対策を立てなければならないという点が実証された」と評した。



0 件のコメント:

コメントを投稿