2011年11月15日火曜日

■震災の語り部 受講団体急増


震災の語り部 受講団体急増
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hyogo/news/20111111-OYT8T01296.htm
2011年11月12日  読売新聞

「東日本」後 4~10月最多257

浜松市から研修に訪れた団体に、阪神大震災での体験と教訓を語る城本館長(右、北淡震災記念公園で)  淡路市の北淡震災記念公園で、阪神大震災の被災者らが当時の体験と教訓を話す「震災の語り部」の講話を聞きに訪れる研修などの団体が、東日本大震災以降に急増している。4~10月は257団体と、過去最多だった2009年度の236団体を上回った。今月は55団体の申し込みがあり、下旬には300団体を超える。同公園は「改めて『阪神』から学び、備えようという意識が高まっている」としている。

 同公園での語り部の活動は、1999年から開始。阪神大震災当時、地元の消防署長や教諭だった人のほか、同公園にある野島断層保存館の関係者ら20人が務め、発生時の町の様子や救助活動などを伝える。

 「近所づきあいが深く、住民同士の絆が強い地域。誰が、家のどこで寝ているかも把握していて、いち早い救助につながった」

 先月上旬、同保存館の城本正守館長が、研修旅行で訪れた浜松市の民生児童委員協議会の約100人を前に語った。北淡町社会福祉協議会の事務局長だった立場から、「独居の高齢者に、仮設住宅に1人で入ってもらうのが不安で、仲のいい人同士が2人ずつ入居してもらうことになった。不満も出て説得するのが大変だったが、孤独死を防ぐことができた」と回想。委員らはうなずきながら聞き入った。

 同協議会長の杉浦豊さん(74)は「日頃から、住民同士の関係を深めることが大切だと改めて感じた。我々が中心となって声を掛け合うようにしたい」と話した。

 受講する団体は5月以降、中学校の修学旅行のほか、自治会役員や民生委員の研修などを中心に増加。特に東南海地震で被害の予想される、静岡、愛知、岐阜、三重からは4~10月で81団体と、昨年度の33団体を大きく上回った。

 町内会長や民生委員などの団体からは、「地震発生時、自分たちはどう動けばいいのか教えてほしい」と、具体的な対応を学びたいたいという要望が多い。同公園の運営会社「ほくだん」の池本啓二課長(39)は「万が一の際に取るべき行動のヒントを得ようと受講されている。語り部の話が減災に役立てば」と話す。



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