2011年12月9日金曜日

■ゴルフ場の洪水被害150カ所、復旧に半年  タイ


ゴルフ場の洪水被害150カ所、復旧に半年  タイ 
2011年12月9日(金曜日)

バンコク近郊や中部アユタヤ県の洪水で、多くのゴルフ場が被害を受けた。道路の冠水や観光客の減少により商機を損失しているところが100カ所以上、浸水による直接被害を受けたところが50カ所程度あり、芝の再生など完全な復旧までには数カ月から半年を要するとみられている。

ターン・セータキットの最新号が報じた。西部ナコンパトム県ナコンチャイシー郡のゴルフ場「スワン・ゴルフ&カントリークラブ」のコンタワット副社長は、洪水の影響で1カ月当たり1,000万バーツ(約2,500万円)の損害が発生していることを明らかにした。

同クラブは浸水の直接被害を受けていないが、バンコクから西部へ通じるピンクラオ・ナコンチャイシー通り、ブロムラーチャチョナニー通りが冠水したことと外国人観光客が急減したことで、客がまったくいない状態が既に1カ月間半続いているという。同クラブは広さ96万平方メートルに18ホールを持つゴルフ場で、この時期は通常月1,000万バーツの収入がある。

同副社長によると、ナコンパトム県内には、同ゴルフ場と同じように道路の寸断で客が来なくなったゴルフ場が7~8カ所あり、カンチャナブリ、ラチャブリなどのゴルフ場も影響を受けているという。中部アユタヤ県やバンコク郊外の各県をすべて含めると、洪水で商機を失っているゴルフ場は計100カ所以上に上るとみている。

一方、タイ・ゴルフ事業者協会によると、浸水による直接被害を受けたとされるゴルフ場は、アユタヤとバンコク近郊を含めて40~50カ所。多くは広さ96万~192万平方メートルの広さがあり、芝の整備など復旧へのコストは1カ所当たり2,000万~1億バーツ程度かかるという。これは開業時の投資額とほぼ同じで、復旧資金が捻出(ねんしゅつ)できずに廃業するところも出てくるとみられる。

観光客の回復や復旧に要する時間を考え合わせると、通常の状態に回復するまで今後3~6カ月はかかりそうだという。同協会はこうした事態をふまえ、政府に対して◇早期の排水作業◇安価な建材の提供◇低利融資◇物品税の免除――などの支援策を求めていく。

また、バンコク近郊のゴルフ場の浸水被害を受け、東部チョンブリ、ラヨン、東北部ナコンラチャシマ、北部チェンマイなどのゴルフ場の利用者が増加しそうだという。



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