2012年1月1日日曜日

■高度成長期、終盤に=国家資本主義が正念場-中国


高度成長期、終盤に=国家資本主義が正念場-中国
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&rel=j7&k=2011123100095

 【北京時事】改革開放以降、30年近く続いてきた中国の高度経済成長期が終盤を迎えている。産業育成や資源配分に政府が強力に介入する「国家資本主義」で世界第2の経済大国に躍進する一方、インフラ整備などに伴い潜在成長力が鈍化。政府系エコノミストの間では、数年以内に中成長期に移行し、成長ペースはこれまでの10%前後から6~8%に鈍化するとの見方が増えている。

 安価で豊富な労働力を求心力に、外国から投資や技術を呼び込み、「世界の工場」に成長した中国。しかし、労働年齢人口は5年以内に減少に転じる見通しだ。沿海部では労働力不足が深刻化し、人件費が高騰するなど、国際競争力に陰りが出てきた。

 一方、産業高度化の足取りは重い。指導部は「強大な科学技術を持たなければならない」(温家宝首相)と産業育成に努めるが、一流の技術力やブランド力を備えた企業は育っていない。先進国の仲間入りをする前に競争力を失い、衰退する「中進国のわな」を懸念する声も強まっている。

 「世界の科学技術を利用し、国内のイノベーションを図る」(胡錦濤国家主席)-。焦りの色を強める中国政府は、巨大市場へのアクセスやレアアース(希土類)といった重要資源の輸出制限などをカードに、外国企業にエコカーなど最先端技術の移転を迫る傾向を強め、対外摩擦が激化している。

(2011/12/31-15:09)



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