2012年1月22日日曜日

■中国でトイレの男女兼用化が議論に―浴場の共用化も


中国でトイレの男女兼用化が議論に―浴場の共用化も
http://jp.wsj.com/World/China/node_377538?google_editors_picks=true
2012年 1月 19日  12:33 JST  WSJ   China Real Time Report

 中国の一部地域の公衆トイレに入った男性はいずれ、他のトイレでは見られないものを目にすることになるかもしれない。女性だ。

 中国英字紙チャイナ・デーリーによると、沿岸部福建省の地元政治顧問の1人が、同地域の男性用トイレを男女兼用に作り替えるよう要請する嘆願書を提出した。

 その目的は男性・女性用トイレ設備の数の不均衡を解消することにあり、現在は女性用公衆トイレが不足しており、男性は何の問題もなくさっさと用を足しているのに対して、女性はトイレに行くたびに長蛇の列に並ばなくてはならないためだという。

 同紙によると、男性用トイレの改修を訴え出たのは、福建省泉州市の女性団体の責任者を務めるGan Duanrong氏で、嘆願書は先週、中国人民政治協商会議に提出された。

 同紙によると、Gan氏は、中国では女性の外出機会が以前と比べて格段に増えており、それに伴って近年国内の女性用トイレの不足が問題化していると指摘。

 「以前は女性は家にこもっていることが多かったが、今は違う。公共の場に出かける女性はますます増えており、女性用トイレの不足は今や喫緊の問題だ」とGan氏。

 男性用・女性用トイレの数の不均衡は世界中で問題となっている。男性用トイレには通常、小便器と個室の両方が備わっており、より多くの人数に対応できるようになっている。

 米国もこの問題の対処に苦慮している。米国では2年前、小便器と個室合わせて男女同等数のトイレ設備を連邦ビル内に設置することを目的とした法案が、複数の議員によって提出された。だが議会での議決は依然行われていない。

 中国では近年、公衆トイレの改善と拡張に全般的に力を入れている。2008年の北京オリンピックの準備期間では、北京市は約4000万ドル(約30億円)を投じて当時3700余りあった公衆トイレのほとんどを改修した。また重慶市では07年、個室・小便器合わせて1000個が備わった4階建ての世界最大のトイレを建設した。

 中国住宅都市農村建設部(MHURD)は数年前から女性用・男性用トイレの比率改善に取り組むとしているが、女性が依然トイレで待たされる状況は変わっていない。MHURDは第12回5カ年計画で、女性用トイレを増設することを改めて約束している。

 別の中国英字紙グローバル・タイムズによると、高等教育を受ける女性の増加に伴って、北京の伝媒大学をはじめとする一部大学では既にこの問題に対処し、男性用トイレを女性用に改修し始めている。

 チャイナ・デーリーによると、男女兼用トイレという考えに不快感を抱く人も多く、Gan氏の訴えは一部で物議を醸している。

 だがGan氏を非難している人も、陝西省の首都・西安にある西北工業大学の学生よりはましだと思うだろう。チャイナ・デーリーの別の報道によると、同大学では公衆衛生設備の男女共用というアイデアをトイレ以外にも採り入れている。同大学の入浴施設では、カップルの学生が個室で一緒にシャワーを浴びることが許されている。

記者: Laurie Burkitt 


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