2012年1月6日金曜日

■ソウルの地下鉄逆走、たびたび行われていた


ソウルの地下鉄逆走、たびたび行われていた
停止位置を通り過ぎたため、逆走して戻るケースが多数
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/12/31/2011123100539.html
2011/12/31 12:11
 
 今月11日午後、ソウルの地下鉄7号線で、下渓駅から中渓駅に向かっていた電車の運転士が乗客の抗議を受け、電車を逆走させ下渓駅に引き返すという珍事態が発生した。後続の電車が前の駅で停止し待機していたため、大きな事故にはつながらなかったものの、ヒヤリとさせられる瞬間だった。ところが、こうした逆走が、ソウルの地下鉄でたびたび行われている実態が明らかになった。


地下鉄の逆走、たびたび行われていた

 ソウル都市鉄道公社(地下鉄5-8号線を運行)が先月、ソウル市議会による行政事務監査の際に提出した資料によると、昨年3月23日午前7時42分ごろ、5号線君子駅に進入した電車が、停止位置を5メートル以上過ぎて停止したため、低速度で逆走したという。この電車は次の長漢坪駅でも、乗客たちが待っている位置を40メートルも通り過ぎたため、慌てて逆走した。

 同公社はこのような行為を、正式には「逆走」ではなく「進過停車」に分類している。「停車しなければならない位置を大幅に過ぎた」という意味で、列車が完全に駅を通り過ぎた後、前の駅に戻る「逆走」とは違うというわけだ。昨年7月15日にも、5号線往十里駅で、同じように電車が停止位置を過ぎ、逆走する事態が起こった。

 このほか、ソウルメトロが運営する地下鉄1-4号線でも同様のトラブルが起こっていた。今年3月15日午後8時10分ごろ、2号線奉天駅から新道林方面に向かっていた電車が新林駅を通過したため、案内放送も行わず突然逆走して同駅に戻り、車内でバランスを失った乗客が転倒する事態となった。また、昨年9月14日には、1号線石渓駅から新里門駅に向かっていた電車が同駅を通過したため、逆走して同駅に戻った。

 だが、地下鉄運営事業者はこうした運行トラブルの実態について公表することをためらっている。都市鉄道公社の労組は「進過停車による退行運転(逆走)など、運行トラブルの件数を公社側が隠蔽(いんぺい)しようとする傾向がある」と指摘した。


「公社側による手動運転の強要が事故を招く」

 それでも、このような電車の逆走は比較的少ない中、案内放送もせずに駅を通過してしまう事態も報告されている。

 ホームドア(転落防止用ドア)が開かず、乗客が乗り降りできなかったにもかかわらず、そのまま発車する事態がたびたび発生している。ソウルの地下鉄で過去5年間、機器や設備の故障を除いて、不注意やミスによって発生したトラブル(停車駅の通過、逆走、乗客の乗り降りができない事態など)は、正式に集計したケースだけで46件に達する。こうしたトラブルは2007年には3件だったが、今年は16件で約5倍に増加し、昨年の9件と比べても約2倍に達している。

 今年1月8日午前11時41分ごろ、8号線江東区庁駅から千戸駅に向かっていた電車が同駅に停車せずそのまま通過した。そのため、同駅で降りようとしていた乗客たちはやむを得ず、次の駅で降り、反対方面行きの電車に乗り換えるという不便を強いられた。だが当時、都市鉄道公社は謝罪や案内放送を行わなかったため、乗客たちの抗議が殺到した。

 6月3日午後11時1分ごろには、7号線南城駅から梨水駅に向かっていた電車が同駅を通過し、次の内方駅までそのまま走行した。

 都市鉄道公社のキム・ヒュセン指導調査部長は「運転士たちは運転業務に就いてから、平均で5万-6万回走行や停止を繰り返すが、この過程で時折トラブルが発生している」と説明した。一方、同公社の労組は「公社側がエネルギーの節約を目的に、手動運転を強要しているため、このような事態が繰り返されている。自動運転を拡大すべきだ」と主張した。



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