2012年1月25日水曜日

■中国人観光客の新たなニーズをつかめ


中国人観光客の新たなニーズをつかめ
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0125&f=column_0125_015.shtml
【コラム】 2012/01/25(水) 13:05
日本経営管理教育協会が見る中国 第187回-姫野剛慶(日本経営管理教育協会会員) 


回復基調の中国人観光客

 先日、函館に行った。市内を散策すると、観光客の多くが中国人であった。日本政府観光局によると、震災後の日本を訪れる外国人客数は依然前年度比マイナスが続いているが、中国からの客数は昨2011年11月からプラスに転じ回復基調にあるという。確かに東京でも最近は中国人観光客の姿が多くなっているように感じる。観光産業にとっては、やや明るい兆しかもしれない。
  北海道は特に中国人観光客に人気の場所である。寒さに負けないような大きな声が辺りから聞こえていた。


中国人観光客の変化

 中国人観光客はよく喋り声も大きい。それに写真好きである。訪れるあらゆる場所でカメラを構え、日本人では恥ずかしく思うような大げさなポーズをとる。これは、中国国内の観光地でも同じであり中国人の特徴と言えるだろう。そのため日本で見かけても普段は不思議に思わないが、今回函館で見たカップルには驚かされた。女性がウエディングドレスを着ていたからである。港を背景に、白い雪の上に白いウエディングドレスを着た女性とタキシード姿の男性が腕を組んで並び、プロと思しきカメラマンの指示に従い様々ポーズをとっていた。ヘアメーク担当と思しき人もおり、女性がポーズを変える度にドレスや髪などを整え直していた。結婚アルバムの撮影をしていたのであろう。


中国人カップルの特徴

 中国では結婚の際に二人のアルバムを作り、結婚式で披露したり一部の写真を新居に飾ったりするカップルが多い。そのため、中国の街中ではウエディングドレスをはじめ色々な衣装を着たカップルが、プロのカメラマンやアシスタント、スタイリストなどを従え撮影を行っている光景をよく見かけたが、日本で見たのは初めてだった。


多様化するニーズへの対応

 日本を訪れる中国人観光客の多くはツアーである。訪ねる場所やコースは決まっており、観光と買い物を目的にした団体行動である。これは、かつての日本人ツアーと同様であり、カメラを構え買い物に走る姿も似ているかも知れない。

 しかしリピーターが増え、それに伴う個人観光客も増加して行くと来日目的も多様化してゆくであろう。

 
 日本では海外挙式をするカップルが増えており、専門に取り扱う旅行社も多い。

 
 これは海外旅行のリピーターとなった日本人が、過去に訪れて気に入った場所で挙式したいというニーズを持つようになったからであろう。同様に今後日本で結婚アルバムを撮影したいという中国人カップルが増え、そのニーズに応える企業が増えることも考えられる。

 
 最近は中国人向けの医療ツアーなども人気のようだが、中国人の行動や心理を理解し、新たなニーズを引き出すサービスの開発がビジネスチャンスにつながってゆくだろう。



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