2012年2月7日火曜日

■日本人と中国人、矛盾は最高の組合せ


日本人と中国人、矛盾は最高の組合せ
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0206&f=column_0206_012.shtml
【コラム】 2012/02/06(月) 18:24
  
 小学生時代でしょうか?どんな鉾も通さない強固な盾を売りながら、どんな盾をも突き通す鋭い鉾を売る商人の話があったと思います。日本では、矛盾したことを言う人は忌み嫌われ、初志貫徹は美徳ともされ、白黒もはっきりつけたがる傾向にあります。

 矛盾と言えば、世界最大の矛盾が、中国の「社会主義資本経済」と言う政治システムかも知れません。これは西側諸国から見ても、共産圏から見ても、あきらかに矛盾した概念を孕んでいて、経済学者の多くは、その崩壊を予言します。

 実際に、中国の今の発展は、行き過ぎた社会主義、と言うよりは、毛沢東のご乱心で傷ついた文化大革命以降、トウ小平が、共産主義体制に、資本主義、競争原理を導入したことで、30年かけて目覚ましい復活をとげたきたわけです。それにもかかわらず、共産党の一党支配が続いている・・・西側の論理では、それはおかしい!政治にも自由を、競争を、とその矛盾を非難するわけです。

 が、よく考えてください。国を一つの会社に見たてた場合、経営ボードは一つでいいわけで、国内に資本主義的な競争原理を導入しても、その活動範囲、ルールづくりを党の経営ボードが管理しきれれば、多少の矛盾を抱えながらも国は発展することができます。資本主義の鉾も社会主義の盾も持っている、この矛盾こそが中国の強みなのです。

 もちろん、この矛と盾が内紛、内戦してしまうと国は荒れて、分裂も起こしかねないわけですが、次期政権に向けては当面、熾烈な権力闘争はありながらも、最終的には中国という一つの国でまとまりそうです。

 矛盾、これを、日本人と中国人のビジネスに当てはめると面白いです。仕事の進め方や考え方において、両者に大きな差異を感じることは少なくありません。例えば、計画性に優れた日本人に対して、土壇場に強い中国人、冷静に対処する日本人に対して、衝動、感情的な中国人、経験を重視する日本人に対して、現場・現実に対処する中国人、さらにそれぞれに違った人脈を持っています。

 このような状態で、意見を戦わせたり、どちらかに統制しようとすると収拾がつかなくなります。相互理解に苦心するのもいいですが、この差異を長所として割り切り、一緒に働くメリットにすることが重要なのではないでしょうか?矛盾をマイナスに考えず、中国人の鋭利な鉾と、日本人の強固な盾、お互いの長所に着目して、組織を強くしていくべきです。

 また、この先は、単純に日本企業が中国市場に出て行くのではなく、中国の企業とタッグを組んで世界に進出していくことも重要になるわけで、例えば、技術力のある日本企業と、販売促進に強い中国企業が補完しあえば、世界最強タッグになる可能性もあります。 もちろん、お互いを認める努力は常に必要ですが、矛盾を前向きに考えて活かすことが、中国に限らず、グローバルに活躍する上で、重要なポイントになると思います。



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