2012年2月2日木曜日

■春節で中国人観光客が復活―あの手この手で集客狙う小売業界


春節で中国人観光客が復活―あの手この手で集客狙う小売業界
2012/2/1 13:29. ウォールストリートジャーナル

東京・秋葉原のラオックスで買い物を終え、店から出てきた中国人観光客(1月23日)先週、春節(旧正月)の連休を利用して大勢の中国人観光客が日本を訪れた。継続的な内需低迷に苦しむ日本の小売店にとっては、うれしい商機となった。

29日までの9日間を最大限に生かそうと、小売店経営者らはあの手この手で集客を試みた。従来中国人に人気の高性能の家電製品や資生堂の口紅に加え、今年はビデオゲームの最新タイトルや箱入りの即席コーンスープも用意した。

近年の中国人消費者の購買力上昇や個人観光査証(ビザ)の発給要件緩和を受けて、日本を訪れる中国人観光客は多様化している。上海や北京の富裕層に加え、それほど裕福ではない内陸部からも多くの観光客が訪れている。家族連れや専門的な仕事を持つ若者などさまざまだ。

休暇シーズンが始まった1月第2週目、東京・秋葉原の家電量販チェーン、ソフマップの免税店に、人気のアクションヒーローのフィギュアを求めて複数の若い中国人観光客が訪れた。店員にとっては予想外の出来事だった。

そこで翌日、通常早い時間に観光バスに乗ってやって来る中国人観光客を狙って、開店に備えてフィギュアとビデオゲーム専用の売場を新たに設置した。

「こうすれば、親が買い物をしている間に子供も欲しいものを探せますから」。 ソフマップ秋葉原本店の販売スタッフ、小関義徳氏はこう話す。

このほかソフマップをはじめとする家電小売店で今年新たに人気を集めたのが、血圧計や歩数計などの健康医療商品だ。ひげそりや卓上美顔加湿器などのお手入れ商品も飛ぶように売れた。中でも大ヒットとなったのが、9000円前後で販売されているパナソニックの頭皮エステブラシだ。

ソフマップのライバル店、ラオックスでは本店地階を食品売場に改装し、緑茶や乾燥シメジ、カレールーまで幅広い商品を取りそろえた。

その1つ上の階では、デジタルカメラ売場の横の目立つ場所に拡大鏡付きの爪切りが置かれた。

これも友人や親戚の土産用として中国人観光客に人気の商品の1つ。

午前中たっぷり買い物を楽しんだあとは、栄養たっぷりのランチだ。

銀座にある焼き肉食べ放題の人気レストラン、カルネステーションでは、昼の12時頃になると約500席すべてがアジアからの観光客で埋め尽くされる。外にも数十人が空席待ちをしている。

客のほとんどは中国語を話しており、テーブルで焼くための味付けされた肉のほか、焼きそばやライチなど中国でもなじみの食べ物がたっぷり盛られた皿を手に持ち、店内を行き来している。

「2時半以降にまたお願いします!」。ランチにやって来た日本人ビジネスマンの一団に向かってレストランの支配人がこう叫ぶのが聞こえた。



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