2012年3月15日木曜日

■ソウル便1割安、LCC台頭で国際航空券に下げ圧力


ソウル便1割安、LCC台頭で国際航空券に下げ圧力
2012/3/14 14:00 日経Web

ピーチ・アビエーションは5月に国際線に就航する

 4月上旬発の国際航空券の販売価格は中国、韓国路線で前年対比での下げが目立つ。3月上旬時点で調べた往復最安値は成田―ソウルが2万2000円で前年同期比8.3%安かった。今年は格安航空会社(LCC)の就航が相次ぐ「LCC元年」とされるが、近距離路線には早くも下げ圧力がかかってきた。

欧米よりアジア路線の下げ幅大きく

 調査対象は格安航空券を扱う旅行会社などで購入できる航空券本体の価格。燃油サーチャージなどは別途かかる。その他の路線の最安値は成田―上海が前年同期比29.8%安の3万3000円。成田―香港が同39.1%安の2万1000円などとなっている。

 昨年の調査は震災発生前で、訪日外国人の増加などを背景に比較的料金が高めだった事情はある。ただ、欧米路線と比べてもアジア路線の下げ幅が大きい。

相次ぐLCC参入で競争激化か

 韓国の航空会社が中韓路線の下げを主導している。日本の航空会社も「LCCとはすみ分けをしたいが、価格競争は厳しくなる」(日本航空)との認識。日本航空と全日本空輸は4月以降の羽田―ソウルの割引運賃を燃油サーチャージを含めても昨年よりも低くなるように設定した。

 これまでのLCCは外資系のみだったが、5月に関西―ソウルに就航するピーチ・アビエーションを皮切りに、エアアジア・ジャパン、ジェットスター・ジャパンと国内大手2社が出資するLCCが今年から来年にかけて国際線に相次ぎ参入する。これまで静観していた大手も「来年以降のアジア路線の運賃がどれだけ下がるのかわからない」と危機感を強めている。



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