2012年3月2日金曜日
■<ピーチ・アビエーション>座席は狭いが予想より快適 機内販売など課題 初便に同乗
<ピーチ・アビエーション>座席は狭いが予想より快適 機内販売など課題 初便に同乗
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120301-00000003-maiall-bus_all
毎日新聞 3月1日(木)12時43分配信
関西国際空港(関空)を拠点とする国内初の格安航空会社(LCC)「ピーチ・アビエーション」(本社・大阪府泉佐野市)が1日、札幌行きMM101便で運航を始めた。同便に札幌まで乗ってみた。
◇狭いが、それなりに快適
真新しい機体とあって「新車のにおいがする」と乗客の声が聞こえてきた。記者が座ったのは機体中央付近の通路側のスタンダードシート。膝と前の席との間は約9センチほどしかない。額から前の座席までは40センチほどで、前の人がリクライニングするとさらに10センチほど狭くなる。それでも、思ったより我慢を強いられるという気分ではなく、それなりに快適だ。足元の広い座席ならば膝と前の席の間隔は約3倍になる。
機体はエアバスのA320で、最新のボーイング787のような快適な環境を望むことは不可能だが、他の機種であれば席の広さ以外は大きな差異は感じにくいかもしれない。しかし、コスト削減のため座席に映画などを楽しめる液晶モニターなどはなく、離陸前には、客室乗務員(CA)がシートベルトの締め方や救命胴衣の着方を実演する。座席前のポケットには機内誌もなく、記念品が配布されたとはいえ、初便やラストフライトの定番ともいえる「搭乗証明書」もなかった。コストカットの徹底を考えたら仕方ないのかもしれないが、やはり寂しさを感じた。
◇初便はまずまずだ 機内販売やバスに課題
出発前の準備に手間取ったものの遅れは約20分ほどで、安いからあてにならないという不安感はなくまずまずだったと言える。離陸時、着陸時には乗客から大きな拍手が起きた。機長は「写真撮影の時はチーズではなくピーチ!と声をかけてください」と呼びかけフレンドリーさも演出した。しかし、有料の機内食などは、報道陣がCAたちを囲んで動きにくかったとはいえ、機体中央の席ではCAが注文を取りきれずに頼めないなど「買いたくても買えない」状況となった。機内販売による収益機会確保のためにも、予約時にオーダーをとるなど改善の余地がありそうだ。
また、関空ではバスの移動中は撮影規制もあった。機体に到着するまでは撮影をしないようにとアナウンスがされ、せっかく国際空港内でさまざまな国の飛行機が駐機しているのに撮影できず、飛行機好きの乗客たちからは「全部だめとは思えない。どこがだめなのかはっきりさせてほしい」と落胆の声も漏れた。ピーチだけではどうにもならないが、関空発のLCCの魅力を規制が台無しにしているように思えた。
◇早く予約すれば最安運賃とは限らない
ピーチの予約は電話よりもインターネット経由で行うのが最も安い。コストのかかる部分はきちんと料金を徴収するというスタイルで、一番安い運賃では預け入れ荷物や座席指定にも料金がかかるし、足下の広い座席も別料金だ。
さらにユニークなのは運賃。需給バランスで価格が変わるため、遅く予約した方が安く買えるケースさえある。初便の場合、売り出し初日の2011年12月27日時点では最安価格は14780円だった。しかし、12年2月21日には4780円と大きく下落。27日には7980円まで上昇し、前日の29日には廉価なハッピーピーチは受け付け終了だったが、1個分の預け入れ手荷物料金や座席指定料金が含まれるハッピーピーチプラスは9480円と、結果的に初日がもっとも割高な料金となっていた。割安な運賃で乗るには早く買うだけでなく、常に「買い時」を意識する必要があるかもしれない。
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