2012年3月27日火曜日

■訪日客の「回復早い」 観光局理事長



訪日客の「回復早い」 観光局理事長
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2012032702000190.html
2012年3月27日 夕刊

 【ニューヨーク=長田弘己】日本政府観光局(JNTO)の松山良一理事長(62)は二十六日、訪問先のニューヨークで本紙のインタビューに応じ、東日本大震災後に激減した訪日外国人旅行者数が「予想を上回るスピードで回復してきた」と明らかにした。

 また「観光立国推進基本計画」で示した、二〇一六年までに訪日外国人旅行者数を千八百万人に引き上げる目標も、達成可能との見方を示した。

 約二十五兆円といわれる国内旅行市場のうち、〇九年の訪日外国人の消費額は一・二兆円で全体の4・6%を占めた。それが昨年三月の震災で激減。松山理事長は「震災後、外国人観光客が観光地から消えた時の精神的ダメージはそれ以上だった」と打ち明けた。

 外国人客を呼び戻すため、ウェブ上で有名なブロガーに日本を旅してもらい、母国に発信してもらうなど草の根作戦を展開。官民の連携もあり、震災後、一時、前年比マイナス約七割まで落ち込んだ外国人客数は、今年二月には約二割減の約五十四万人に回復した。

 福島第一原発事故の影響や円高が重なり、韓国やシンガポールからの訪問客の回復は遅れているが、台湾、香港、中国などは着実に増加。次に狙うのは米国人旅行者という。

 前職が駐ボツワナ大使の松山理事長は「日本が長年実施してきた地道な国際支援が、震災後の外国人観光客数のスピード回復にもつながった」と述べた。




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