2012年3月22日木曜日

■中国本土から台湾への観光客が急増、買い物習慣の違いが台湾店主の頭痛の種に


中国本土から台湾への観光客が急増、買い物習慣の違いが台湾店主の頭痛の種に
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0321&f=column_0321_009.shtml
2012/03/21(水) 13:38
  
日本経営管理教育協会が見る中国 第195回-水野隆張(日本経営管理教育協会営業部長) 
観光客数、観光収入ともに最高記録

 2008年7月に中国本土から台湾への観光が一般公開されたため、2011年12月までに台湾を訪れた中国本土からの観光客数は300万人強にも上り、観光収入は50億5900万ドルに達したといわれている。2011年だけでも122.3万人になり、本土からの観光客は益々増加しているようである。


「駆け込み旅行」も発生

 台湾の業界団体関係者によると、2011年11~12月の中国本土から台湾への観光客は個人・団体をあわせ、推計27万3000~27万6000人となり、前年同期比で43~45%増加したという。

 この現象は、2012年1月14日の台湾総統選挙で、対中緩和路線の国民党から中国が独立派とみなす民主進歩党(民進党)に政権交代した場合、台湾に行き難くなるのではないかと考えた中国人の「駆け込み旅行」が増えたのではないかと見られている。

 選挙結果は、国民党の馬英九総統が勝利を収めたため今後益々中国本土からの観光客は増加するであろうと推定されている。


60年続いた中国本土と異なる体制が生み出した行動パターンの差異

 中国本土からの観光客が増えるにつれて、その気前のいい消費っぷりに台湾の経済界は非常に喜ぶ一方で、観光客が買い物する際の値引き交渉の厳しさに戸惑っているという意外な現象が現れているという。

 中国本土人の習慣として、買い物の際に値切るのは日常茶飯事であり、「まだ3割から4割は安くなるはず!」と言い張る観光客は迷惑だが、店側も根負けして泣く泣く値引きするケースも多いとか。

 今後大陸からの観光客が増えるにつれて、そこかしこでそのような風景がみられることになるのではないかと台湾側の観光関係者は頭を痛めているようである。

 従来、台湾で商店は「一口价(掛け値なし)」が原則で、「童叟无欺(老人や子供を欺かない)-公平に商売をする-」、「誠信待客(誠実に客に接する)」という商習慣がる。ある小売商店主は「中国本土からの観光客が大量に押し寄せ沢山買い物をしてくれるのはありがたいことだが、彼らの買い叩きには戸惑っている」と語っている。

 60年も続いた政治体制の違いがこのような面にも現れており、今後急速に交流が拡大したら、政治的な壁を如何に乗り越えるかと同時に、台湾の民衆は経済面の英知を試されることになろう。



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