2012年3月14日水曜日

■韓国クルーズ船 別府に初寄港


韓国クルーズ船 別府に初寄港
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/oita/news/20120314-OYT8T00023.htm
2012年3月14日  読売新聞

 韓国発着のクルーズ船「クラブハーモニー」(2万5558トン)が13日、別府市の別府国際観光港に寄港した。県内に韓国の会社のクルーズ船が入港したのは初めて。急激な円高ウォン安や東日本大震災の影響で韓国からの観光客が落ち込む中、県や市は「誘客の呼び水になる」と期待を寄せている。

 クルーズ船はソウルに本社を置く「ハーモニークルーズ」が運航している。全長176メートル、幅26メートルで、383室に1000人を収容可能。別府市への寄港は、県国際観光船誘致促進協議会(会長=浜田博・別府市長)が誘致した。

 11日に約100人を乗せて釜山(プサン)を出港し、福岡・博多港を経由して13日朝、別府に到着。船内で歓迎セレモニーが開かれ、浜田市長は「大分の魅力、別府の温泉情緒を満喫してほしい」とあいさつ。アネリット・モンテサルチオ船長らに花束と記念品を手渡した。

 乗客たちは入港後、バスで観光地を巡り、由布市湯布院町で町並みを見学したり、別府市のホテルで温泉に入ったりした。夕方には港に戻り、次の寄港地の大阪に向かった。

 県観光・地域振興局によると、韓国からの観光客は右肩上がりで推移し、宿泊者は2007年に約25万4700人を記録。08、09年はリーマン・ショック、インフルエンザの影響でほぼ半減したが、10年は約29万1800人に回復した。

 しかし、東日本大震災の発生で状況は一変。昨年4月の宿泊客数は前年同月の20分の1に落ち込んだ。さらに、大韓航空が週2往復の大分―ソウル(仁川空港)便を昨年4~12月にかけて運休したことや、円高ウォン安が進んだことも響き、前年比4~5割減で推移している。

 同振興局の阿部万寿夫課長補佐は「クルーズ船の寄港は、韓国から観光客を呼び戻す起爆剤になりうる。ほかの都市が目当てだった客が、初めて寄港した大分に魅力を感じれば、口コミで宣伝してくれる可能性が高い」とみている。

 一方、都市を巡るクルーズは宿泊には結びつかず、恩恵を得られる業種が限られるため、県などは滞在型のクルーズの誘致も探っているという。

 クラブハーモニーは、27日と4月10、24日にも寄港する。4~8月には、中国発着のクルーズ船も計8回寄港する予定。



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