2012年3月23日金曜日

■韓国で高級ブランドブームが特別な理由



韓国で高級ブランドブームが特別な理由
http://japanese.joins.com/article/404/149404.html?servcode=100&sectcode=120
2012年03月22日15時33分 [ⓒ 中央日報]

  ファッション雑誌から飛び出してきたような白人の男女と数日前、一緒にお茶を飲みながら対話した。 2人は世界的な高級ブランドA社のアジアマーケティング部署で勤務しているという。 ともに焦っているようだった。 韓国ブランド市場は大きく成長しているのに、A社は相対的にその恩恵が少ないということだった。 2人はストレートに「どうやれば韓国でシャネル、エルメス、ルイヴィトンほどの売上高を出せるのか」と尋ねた。 私はぽつりとこう語った。「嫁入り道具に含まれなければいけない」。高価な海外ブランド品が結婚道具に含まれ始めたのはこの2、3年だ。 「男時女バッグ」。 「男性は時計、女性はハンドバッグ」という意味だが、その費用は安くて数百万ウォン、高ければ数千万ウォンとなる。 このため世界的な不況の中でも韓国デパート業界の高級ブランド品の売上高は驚くほどの伸びている。 2009年は16%、2010年は12%、昨年は20%だった(知識経済部)。

  A社の2人は「私たちもその程度は知っている。どうすれば結婚道具の品目に入るのか」と改めて尋ねた。 それは私にも分からない。 ただ、先日あるデパートが出した資料が答えになるかもしれないと言った。 いわゆる「芸能人がよく購入するブランドベスト3」だ。 1位シャネル、2位エルメス、3位ルイヴィトン。 毎日、数百万人がクリックするポータル写真ニュースに必ず登場するメニューは何だろうか。 芸能人の自分撮り、芸能人の空港ファッションだ。 ドラマ・娯楽番組への協賛まで合わせて、ファッション業界に芸能人が及ぼす影響力は絶対的だ。 しかも韓国は良し悪しはさておき、有名人に対する没入と執着が非常に強い社会だ。

  A社の男女は続いて「韓国では高価マーケティングが特に効果的なようだ」と語った。 それも間違っていない。 今年1、2月にシャネル、エルメス、プラダは平均価格を5-10%ずつ引き上げた。 客はむしろ増えた。 プラダの場合、販売員が値上げのうわさを先に広めたことで、前月の売上高が30%も上がった。 何をしても儲かる形だ。

  高級ブランド品消費の心理学的根拠によく引用されるのがマズローの欲求段階理論。 生存欲から自我実現欲にいたる人間のさまざまな欲望のうち「自己尊敬欲求」を満たすための行為ということだ。 韓国の高級ブランドブームが特別というのは、尊敬と尊重を受けられる他の道がそれだけふさがっているという意味ではないだろうか。 大きな車に乗ってこそ、高価なハンドバッグを持ってこそ待遇を受ける社会。 そのような視点で見ると、いわゆる知識人や才能がある人たちが「高級ブランド品に狂う浅はかな行為」を嘲笑するのも、もう一つの選民意識の発露なのかもしれない。 学歴や財力、外貌、社会的地位で自分の存在の証明を受けるためにそれほど苦闘しなくてもよい社会になれば、現在のような異常ブームは自ずと消えるのではないだろうか。




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