2012年4月20日金曜日

■スカイツリー人気が波及 入場者増、全国タワーに相乗効果


スカイツリー人気が波及 入場者増、全国タワーに相乗効果
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120418/bsd1204180501004-n1.htm
2012.4.18 05:00

 5月22日の開業を前に、17日には地上450メートルに位置する第2展望台「天望回廊」が報道陣に初公開された東京スカイツリー(高さ634メートル)。このツリー人気が全国各地のタワーの入場者数を押し上げている。メディアなどでタワー特集が組まれるなど、注目度が高まったのが理由だ。ツリー人気にあやかろうと、大阪の通天閣が展望台をリニューアルするほか、千葉のタワーが料金を値下げするなど、サービス強化でタワー人気の盛り上げを狙う。

 全国のタワー入場客は昨年3月の東日本大震災以降、消費者の自粛ムードもあって減少傾向だった。ただ、スカイツリーの開業が注目されるにつれて、入場者数も増加に転じている。

 日本一高いタワーの称号を譲った東京タワー(東京都、333メートル)だが、展望台では人気薄だった北東の方角にスカイツリー目当ての観光客が集まる。2011年度の入場者数は241万人まで落ち込んだが、「東京タワーとスカイツリーの両方を訪れる観光客が増える」(広報担当者)と、今年度は300万人に設定。展望台の夜景を見ながら生演奏を楽しめるなど、デートスポットとしての魅力を高め、ツリーとの差別化も進める。

 さっぽろテレビ塔(札幌市、147.2メートル)は昨夏、公式キャラクター「テレビ父さん」と、スカイツリーの「ソラカラちゃん」との合同イベントを開催。その効果もあり、今年1~3月の入場者数は前年同期比約5割増。担当者は「メディアに取り上げられる機会が増えた」と、ツリー効果を実感する。

 大阪にそびえる通天閣(103メートル)も、震災直後の昨年4月こそ前年同期比10%減だったが、昨年10月から6カ月連続で前年実績を超えるなど絶好調だ。「おもしろさとインパクトでは負けない」(担当者)と、4月27日から展望台の内装を金色に統一するほか、5月下旬に幸運の神の像、ビリケンもリニューアルする。福岡タワー(福岡市、234メートル)も今年1~3月の入場者数は26.9%増で、「タワー観光が注目されている」(担当者)と分析する。

 一方、千葉ポートタワー(千葉市、113メートル)は6月上旬まで展望台が利用できず、今年度の入場者が前年度に比べ約2万人減った。そこで、4月からはJAF会員などを対象に入場料を110円割り引くなど、巻き返しを図る考えだ。


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