2012年4月4日水曜日

■米大学院目指す中国人学生、7年連続2桁増



米大学院目指す中国人学生、7年連続2桁増
http://jp.wsj.com/World/China/node_419704?google_editors_picks=true
2012年 4月 3日  16:33 JST ウォールストリートジャーナル

 米国の大学院への進学を目指す中国人学生がさらに増えている。

 大学院への出願傾向を調査するカウンシル・オブ・グラデュエート・スクールズの新たなリポートによると、今年秋に始まる米国の修士・博士課程に対する中国からの出願数は18%増加した。工学、経営、地学などに対する関心が高いという。

 2桁の伸びは7年連続。2010年は20%、11年は21%増加していた。いまでは中国からの出願が、米大学院課程に対する海外からの出願の半分近くを占めるという。

 中国では、中間層の拡大を受け、費用の高い米国の大学への関心が高まっている。企業が欧米の教育を受けた人材の採用に関心を持っていることも一因だ。自国の大学の質が高まるにつれ、米国の大学院に手が届くと考える中国の若者も増えている。中国人留学生が増えると、友人や同僚に出願を勧めるため「乗数効果」が生まれる。

 中国は、米大学院の留学生で最大の割合を占めるだけでなく、増加ペースも韓国やインドなど他国を大きく上回っている。暫定統計によると、今年、海外からの出願は全体で9%増加している。

 リポートによると、12年秋入学課程に対する海外からの出願数は計51万4298件。最終的な数字は夏に公表される。

 中国人学生の伸びが群を抜いて大きいのは、米国の大学による誘致策が一因だ。背景には、学界にとどまった留学生が米国の大学と新たな研究パートナーを結びつけるとの期待がある。就職した場合は経営大学院の幹部教育課程の顧客になると見込んでもいる。

 大学院の学生を1万人以上抱えるオハイオ州立大学は2010年、勧誘や資金調達を行う上海事務所を開設した。海外からの同大大学院出願数は今年18%増加しており、特に中国は29%の増加だ。これに対し、インドからの出願は3%増だった。同大は、先月ムンバイにも同様の事務所を設立している。

 カウンシル・オブ・グラデュエート・スクールズによると、米大学院の学生の約14%が留学生だという。

 米国の大学は、いま関心が強いからといって安心してはいられないとの考えを示している。他国が大学院課程を中心に高等教育機関への投資を増やしており、競合相手が国際的評価を得つつあるためだ。

 インスティテュート・フォー・インターナショナル・エデュケーションによると、米国で2010年に上級課程への入学を認められた留学生(大学生・大学院生)は20%と、01年の28%から減少している。   

記者: Melissa Korn




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