2012年4月1日日曜日

■国観連が「オープンウェブ」を稼働、客室販売拡大へ



国観連が「オープンウェブ」を稼働、客室販売拡大へ
http://www.kankoukeizai-shinbun.co.jp/backnumber/12/03_31/ryokan_hotel.html#01
旅館・ホテル 第2650号《2012年3月31日(土)発行》  

 国際観光旅館連盟は、会員旅館の参加による客室在庫の共通管理システム「国観連オープンウェブ」を4月から稼働させる。個々の旅館が通常利用している予約エンジンと共通管理システムを接続、客室在庫の情報を旅行ポータルサイトを運営する旅行会社などに開示し、販売してもらう。旅館業界の主導によって客室流通の仕組みを構築し、システム利用料率(手数料率)も独自に設定した。多様な販路を開拓し、販売の拡大を目指す。

 国観連は、予約エンジンの販売会社7社と提携した。共通管理システムと接続する予約エンジンは、予約プロ、リザーブゲート、宿シス、Yadovance、ROOM BANK PLUS、予約番、てなわん。稼働開始時には、この予約エンジンを導入している会員旅館約350軒が共通管理システムに参加する。

 宿泊プランの販売先として参加が決まっているのは、国内旅行事業を強化しているエイチ・アイ・エス(HIS)、旅行コンテンツを提携企業の運営サイトに提供している旅キャピタルなど。各社は4、5月の間に順次、旅行ポータルサイトなどを通じて販売を開始する予定。

 参加旅館には、共通管理システムを経由した宿泊予約に関して5%のシステム利用料率を負担してもらう。ただ、今年9月末までは導入期間として国観連本部の負担で運営し、旅館にはシステム利用料が発生しない。

 国観連はさらに宿泊プランの販売先を増やしたい考え。旅館のシステム利用料率を5%に維持するための提携条件などに理解を求め、旅行会社や旅行ポータルサイトの運営会社に参加を促していく。すでに関心を寄せている企業があり、積極的に商談を行っていく。

 共通管理システムの事業化を担当する国観連IT専門委員会の針谷了委員長(滋賀・湯元舘)は「手数料率などの条件さえ承諾してくれれば、どこの販売サイト、どこの旅行会社に対してもシステムをオープンにしていく。旅館にとっては販路が広がり、販売機会が増える。宿泊市場全体としても多様な流通に商品が行き渡り、低迷する国内観光の活性化につながる」と指摘する。

 販売先の獲得と同時に、一定の客室在庫を集めることが事業の成功のかぎとして、会員旅館に積極的な参加を呼びかけている。今秋にも実現する日本観光旅館連盟との合併後には、さらに参加旅館数を増やしたい考えだ。




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