2012年4月4日水曜日

■アジア、シニア取り込め 日銀の県観光動向まとめ



アジア、シニア取り込め 日銀の県観光動向まとめ
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/295332
2012年4月4日 01:24

 日本銀行長崎支店は県観光の最近の動向についてまとめた。観光客数は日帰り客を中心に改善しているが、観光消費額は低迷していると分析。格安航空会社(LCC)就航、上海航路復活などを生かし、アジアやシニア層からの観光客取り込みを提言している。

 過去10年間の観光客の伸び率をみると、ハウステンボスの経営不振や長崎オランダ村の閉鎖などがあった2001-05年の平均は0・84%減。一方、長崎さるく博やNHK大河ドラマ「龍馬伝」放送があった06-10年の平均は0・78%増えた。特に日帰り客の改善傾向が強い。

 だが観光消費額の平均伸び率はマイナスを脱していない。1人当たりの消費額は日帰り客(7千円)、宿泊客(2万1千円)。宿泊客増が消費額増の鍵としている。

 07-11年の国内からの宿泊者数が全国24-25位なのに対し、アジアに近い立地の良さなどもあり、外国人の宿泊者数は全国9-13位。アジアからの集客は、上海航路復活や対馬-釜山の高速船航路への新規参入などを背景に、今後も増加が期待できると分析し、特に旅行支出額の多い中国人客の取り込みを重視すべきとしている。

 1回の旅行支出額は若年層よりもシニア層が多い。行きたい観光地を尋ねたアンケートでは、佐世保市や長崎市に人気が集中しているが、50歳代以上では雲仙市も人気。同市の旅館は稼働率が低いが、シニア層の取り込みが改善につながると指摘した。また、LCC就航で長崎の「近さ」「旅行費用の安さ」が広く認知されれば、大都市圏からの宿泊客の増加が期待できるとした。

=2012/04/04付 西日本新聞朝刊=




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