2012年4月5日木曜日

■鳴り響く「アップル狂騒曲」 初の時価総額1兆ドル到達予想も



鳴り響く「アップル狂騒曲」 初の時価総額1兆ドル到達予想も
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120405/bsk1204050506003-n1.htm
2012.4.5 05:00

 米電子機器大手アップルの株価が3日、過去最高値を更新した。2人のアナリストが、アップル株は1000ドル台を付ける可能性があり、株式時価総額が米企業で初の1兆ドル(約83兆円)に達する過程にあるとの見方を示したためだ。

 アップルの3日終値は前日比1.7%高の629.32ドル。時価総額は既に世界最大規模。米投資銀行パイパー・ジャフレーと米ブローカー・ディーラーのトペカ・キャピタル・マーケッツは、スマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」とタブレット型端末「iPad(アイパッド)」の需要や中国での成長、テレビの新製品投入の可能性が株価を押し上げると予想した。

 トペカのブライアン・ホワイト氏はリポートで「アップル・フィーバーは世界で野火のように広がりつつある」と指摘。同氏はアップル株の今後1年の株価目標を1001ドルとしたが、これはブルームバーグが調査対象とするアナリスト45人の予想では最高で、3日終値を59%上回る水準。同氏はアップルの時価総額がいずれ1兆ドルを超えるとの見方を示した。

 ホワイト氏は、アップルが年内にテレビ製品を市場に投入すると見ており、同社にとって新たに1000億ドル規模の市場を生み出すと予測。また、中国の携帯電話市場では3G(第3世代)無線ネットワークの利用者が年内に2億3000万人に達すると見込んでおり、新たに数百万人規模のアイフォーンの購入者が同国で期待されるとしている。

 一方、パイパー・ジャフレーのアナリスト、ジーン・マンスター氏は、アイフォーンの新製品投入が長期の株価上昇を後押しすると予想。アップルが世界のモバイル端末市場で勝ち続けるとの見方を基にすれば、株価は2014年に1000ドルに到達可能とリポートで指摘した。1000ドルを付ければ、時価総額は9324億ドルに上る。

 マンスター氏は今後1年の株価目標を718ドルから910ドルに上方修正した。JPモルガン・チェースも株価目標を625ドルから715ドルに引き上げた。

 右肩上がりのアイフォーンの収益と先月の新型アイパッドの販売が追い風となり、アップルの株価は今年、55%上昇している。

 トペカのホワイト氏は「故スティーブ・ジョブズ氏の健康状態が同社株を脅かす懸念材料だったが、今やクック最高経営責任者(CEO)が見事な手腕を見せている」と評価した。(ブルームバーグ Adam Satariano)



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