2012年4月3日火曜日

■雑誌「大阪人」87年の歴史に幕…橋下改革機に



雑誌「大阪人」87年の歴史に幕…橋下改革機に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120402-00000696-yom-soci
読売新聞 4月2日(月)16時20分配信

 1925年(大正14年)創刊の老舗雑誌で、休刊が決まった「大阪人」の最終号が2日、発売された。

 復刊の見通しはなく、大阪の文化や街の息吹を伝えてきた87年の歴史の幕が下りることになる。出版元の大阪市外郭団体・財団法人市都市工学情報センターには大量の古写真など貴重な史料が残り、「史料の活用を」と望む声もある。

 「大阪人」は、大阪市に近隣町村が編入された大正末、当時の関一市長が設立したシンクタンク「大阪都市協会」が出した機関誌「大大阪」が前身。太平洋戦争末期に休刊したが、47年に「大阪人」として再開。

 当初は都市問題の研究誌風だったが、99年に一般向けに刷新、書店販売も始めた。「アメリカ村、30歳」「町家・喫茶・文化考」などユニークな特集が話題を呼んだ。

 発行部数低迷に悩んでいた昨年5月、当時の平松邦夫市長の特別顧問だった評論家内田樹さんらが編集委員に加わり、編集を地元出版社に委託。コンビニなどにも販路を広げ、「司馬遼太郎は『大阪』をどう見ていたか」などの特集が受けて、部数は1万1000部程度から1万7000部に急増。今年1月号の「鉄道王国・大阪」は増刷して2万部を売り上げた。

 しかし、市の補助金が年間2400万円あっても、2011年度の赤字は前の年より1000万円増え、3800万円にのぼった。

 昨年12月に就任した橋下徹市長が外郭団体の整理、文化事業への補助金見直しを打ち出し、北村英和・同センター理事長が、「広告収入が落ち込み、部数が増えても赤字解消に至らなかった」と、休刊を決めた。

 2日発売の最終号は、「古地図で歴史をあるく」。近世から昭和初期にかけて作られた大阪の名所一覧や町絵図、街道図から災害図、鉄道図までをフルカラー特集。付録として幕末の雰囲気を伝える「改正増補国宝大阪全図」(1863年)の復刻版を作った。




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