2012年5月2日水曜日

■お色気ばかりの北京自動車ショーは、稚拙な自動車文化の表れ=中国


■お色気ばかりの北京自動車ショーは、稚拙な自動車文化の表れ=中国
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0502&f=national_0502_051.shtml&pt=large
2012/05/02(水) 13:09

 中国新聞社は2日、2日に閉幕する北京モーターショーで最も盛り上がったのが過激な露出のコンパニオンの話題であったとしたうえで、中国国内の自動車文化を「理性的に高めるべきだ」とする評論記事を掲載した。

 記事は冒頭、3年連続で世界の自動車販売数1位の中国で開催されるA級モーターショーである北京モーターショーについて「海外のA級モーターショーが自動車ブランドやクチコミ、自動車文化を重視する一方で、北京は改善すべきところがたくさんある」と論じた。

 また、中国最大級のモーターショーとして各企業が自身のイメージや製品をディスプレーする最高の舞台と考える中で、観客も「新たな製品や技術の体験により注目すべきだ」とした。

 そのうえで、「ここ数日、ショーはコンパニオンのお色気ニュースに包囲され、自動車産業に関する展望や解説が見えなくなってしまった。当初のショー開催の目的からかけ離れてしまった」と今年のショーに苦言を呈した。そして、「この状況は、中国における自動車の歴史の浅さと大きな関係がある」とし、欧米など先進国が100年かけて到達した自動車社会に中国が20年で到達したことで「理性的な消費文化、味わう文化が自動車利用のペースに追い付いていない」と背景を分析した。

 記事は「潮のごとく押し寄せる観客、そして目を引くコンパニオンたちは市場繁栄の表層に過ぎず、その背後には中国の自動車業が奮起するとともに自動車文化を理性的に高めるという切迫した状況がある。中国の自動車発展がたどるべき道のりはまだ長い」と締めくくった。(編集担当:柳川俊之)




■世界最大規模になった北京モーターショー、出展各社の最新傾向とは?
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0502&f=column_0502_013.shtml
2012/05/02(水) 13:24
 
 2012年4月23日、「創新 跨越」のテーマで、第12回北京国際モーターショーが北京中国国際展覧センターで開幕された。今回のモーターショーでは世界の大手メーカーから1125台の展示車両が集められ、その内、世界初公開の車が36台、多国籍企業によるアジア初公開の車が35台、コンセプトカーが74台、新エネルギー車が88台となっている。展示車両数、展示面積だけではなく、世界初公開の車両数においても、歴代モーターショーの中で最大となった。

 展示場で美しいカーコンパニオンに多くの観衆がみとれる中、業界関係者は、今回の北京国際モーターショーに背後にある重要な情報を分析した。これらの情報は、数年先の中国完成車市場の動態を導くものである。本稿のこれらの情報のまとめは下記の通り。


1、中国の影響力は、来たる市場競争の奥の手となる。

 この点に関し、我々は「中国元素」と「市場ニーズ」を分けて考え、詳述する必要があると考える。

 注意深い観衆は気付いたかもしれないが、過去のモーターショーと比べ、今回の北京国際モーターショーでは、比較的中国人が慣れ親しんだもの―「中国元素」―が多く見られた。アストンマーティン、フェラーリ等のトップクラスのラグジュアリーブランドは勿論の事、例えばメルセデスベンツの「Smart」、BMWの「MINI」等のハイエンドブランドが、突如として、中国文化にこぞって夢中になり、中国の消費者の為に、特別な表示と記念の意味付けがされた中国元素限定モデルの生産を開始する。例えば、アストンマーティンの辰年限定モデル、フェラーリ「458」の中国限定モデル、メルセデスベンツ「Smart」の辰年特別モデル、BMWの特製モデル、ロータス「GTE」の中国特別版、JEEP辰年モデルのコンセプトカー、クライスラー「300Ruyi」限定モデル等である。

 この現象の背後には、外資/合弁メーカーの多くが、経営販売理念を転換したことが暗示されている。過去において、各種の設計・技術・品質に関して、彼らは、西側のスタンダードを中国の消費者に対して用いてきた。しかし、日増しに市場競争が激化し、各社のスタンダードが同質化するにつれて、彼らは経営販売理念を、容易に真似が出来ず、且つ中国の消費者に広く好感を持たれる新しいもの、即ち前述の「中国元素」或いは「中国文化」として再パッケージ化し、更新する必要に迫られたのである。


2、市場の伝導効果は、ますます弱小ブランドの生存域を狭める。

 この点に関して、過去には、自主ブランドにとって主要な焦点が当てられていたが、今回のモーターショーで反映された状況は想像よりもかなり厳しいものだ。今後は自主ブランドのみならず、弱小ブランドから大手の伝統的な合弁ブランドまでもが、市場からのプレッシャーを感じ始めるだろう。この主要な原因は、高級/ハイエンドブランドが、下層マーケットにまで浸透し、既存ブランドと軋轢を生んでいる事にある。

 今回のモーターショーでは、多くのハイエンドブランドが、ミドル/ローエンドマーケットにおける活力を一層重視している。中でも、BMWが新しい「3シリーズ・リムジンモデル」を市場に投入するのを除けば、先ずメルセデスベンツがフルモデルチェンジしたBクラスを中国市場に導入し、インフィニティですらフラッグシップモデルであるILXを投入し、アウディ「A3」やBMW「1シリーズ」等の牙城であるハイエンド・コンパクトカー市場を目指す。

 それ以外に、今回のモーターショーでは、例えばボルボV40、V60(ツアーモデル)、アウディ「A4 Allroad Quattro」、メルセデスベンツ「CLA」等のおなじみのモデルも公開され、ハイエンドブランドの全面的な推進戦略がはっきりと浮かび上がった。換言すれば、下層マーケットにおける伝統ブランドが反撃する機会は与えない、という戦略である。


3、量産新型車が一堂に会し世界初公開。製品ラインは市場の起爆剤となる。

 今回の北京国際モーターショーでは、多くの初公開されたコンセプトカーを除くと、多くのハイエンドブランドが、世界初公開或いはアジア初公開の量産新型車を中国市場に投入した。この目的は明確であり、中国市場重視の姿勢を示す以外にも、引き続き迅速に国内販売の展開を迅速に行う為に、消費者に認知される機会に乗じる為である。市場に投入されるモデルの中には、メルセデスベンツの「CLA」、インフィニティ「JX」、レクサスのフルモデルチェンジした「EX」、BMWのフルモデルチェンジした「M6」、インフィニティの「M35Hl」等のモデルが含まれている。


4、省エネ環境保護競争が佳境を迎えつつある。

 これまでの大型モーターショーを見渡すと、省エネと環境保護は魅力的な分野だった。しかし今回の北京国際モーターショーでは、この魅力はまるで燃え尽きようとする一本の導火線に変わってしまったかのようだ。まもなく、全面的な省エネ・環境保護競争に火がつくだろう。この分野における競争は、新エネルギー技術・概念の緩慢なステップを超えて、多くの新エネルギー製品がここ1、2年以内に大量に市場に投入されるだろう。

 また、注意しなければならない事は、この分野の新エネルギー駆動技術の競争の中で、ヨーロッパの大手ブランドが勢いを増し、かつては日系ブランドが制していた市場をハイエンドからローエンドに至る市場全体に揺さぶりをかけている。例えば、BMWの新しい「3シリーズActiveHybrid」及び、2013年から生産開始予定の電気自動車「i3」、ボルボのプラグインハイブリッド「XC60」や電気自動車「C30」が公開される。各社のポジションと市場参入への敷居は、過去よりも大きく下がるだろう。

 一部の日系ブランドのハイブリッド車が搭載する自然吸気式エンジンと異なり、ヨーロッパの大手ブランドは、ハイブリッド車にターボチャージャーエンジンを搭載している事に気がつく。このターボチャージャーエンジンは、日系ブランドのハイブリッド車が市街を走行する際の燃費が比較的良いのに対し、高速道路上では燃費効率が悪化するというジレンマを解決するのに有効なようだ。

 当然、省エネ・環境保護競争では、必ずしも外資/合弁企業の製品の独壇場ではない。中にはBYDとダイムラーベンツ連合が公開した「DENZA」シリーズは、高品質路線と低価格水準を打ち出し、市場に全面突撃をする。


5、中古車事業が前面に出て、未来を決する

 今回の北京国際モーターショーでは、アウディが新型車の通常展示以外に、独立した中古車展示スペース(「品荐二手車展区」)を設け、消費者に対して全面的に正規認証中古車業務を提供する。それでは、この事象にはどのような背景が隠されているのだろうか。業界の専門家は、以下二点を主要なものとして分析する。

a、関連メーカーが、自身のブランド力、品質面での優位性に頼り、より多くの消費者の関心と購入意欲を引き付ける中古車の低い基準価格を利用したいと考えている。今後、機が熟すのを待ち大規模な中古車事業を重要な収益源とし、合わせて新車市場が抱えるリスクを分散させる事ができる。

b、富裕層の資産増加速度が速まり、車両買い替えが頻繁である点を充分に利用する。後続の新車販売業務のマーケットの伸びしろを大幅に広げる為に、専門的な中古車事業を通して、新車交換周期を大幅に短縮する。顧客数が固定されている場合、長い車両買替え周期は、ハイエンドブランドの新車業務の拡大を維持する事を困難にする。


6、無線インターネット技術が人と車の生活に新しい潮流をもたらす。

 以前、マスコミが、人と車の関係が弱まっているという評価をした、多くは歩行の代替物/身分の象徴等の側面に留まっていた。しかし、BMWやアウディは今回の北京国際モーターショーにおいて、BMW「ConnectedDrive」、「MINI Connected」、「Audi Connect」を公開し、弱かった人と車の関係を大幅に改善する事が期待される。無線技術を通して、スマートフォン、車載用ゲーム、カーナビゲーション、情報システム等のモジュールが有機的に統合され、時間・場所を問わずに、ユーザーが、車を通して、外の世界と双方向のコミュニケーションを取る事を可能にする。

 また、この現象は、ブランドと品質の新しいマーケットの時代の判断を極めて強く主張する事を裏付けた。中国の国情が決定された為、車両生産販売量と保有量が一貫して急速に増加する事は無く、将来のある時期において、ピークを迎えた後、徐々に安定しするだろう。今後生産・販売量の安定に加え、車両管理コストが高まり、各種制限政策が打ち出される可能性があり、それは必然的に人々の車両交換意欲の逓減を導く事になる。

 同様に、何年も車を使用する為、人々は購入する車を選ぶ際に、ブランド・品質が保証され、且つ付加価値の高い製品をより考慮する可能性がある。頻繁な車両交換は、少数の人々の選択肢となるだろう。そのように考えると、価格にそれほど差がついていない場合、多くの人は性能・機能に全て満足出来るか、併せて影響力のあるブランドのモデルかを比較する傾向となるだろう。

 最終的には、ハイエンドブランドと伝統ブランド、大手ブランドと弱小ブランドの間に軋轢が生じるというマーケットゲームの規則を形成する事になる。


0 件のコメント:

コメントを投稿