2012年6月20日水曜日

■露と消えた日本メーカーの希望 マイクロソフトの自社製タブレット発表で


露と消えた日本メーカーの希望 マイクロソフトの自社製タブレット発表で
http://jp.wsj.com/japanrealtime/blog/archives/11963/?google_editors_picks=true
2012/6/19 15:04

次世代基本ソフト(OS)「Windows(ウィンドウズ)8」に、急成長中のタブレット端末市場への参入に対するかすかな希望を託していた日本の電子機器メーカーにとって、マイクロソフトが自社製品でタブレット市場に参入すると発表したことで、その希望はほぼ打ち砕かれてしまった。

タブレット市場はアップルの端末「iPad(アイパッド)」の独壇場となっており、日本メーカーもグーグルのOS「Android(アドロイド)」を採用する負け組の一角に位置している。ソニーやパナソニックをはじめとする日本メーカーにとって、アンドロイドを採用するか、最初のタブレット端末ブームに乗り遅れるか、それ以外にほとんど選択肢はなかった。だが、アンドロイド搭載端末の場合、多くの競合が同じOSを使用しているため、差別化は困難だとメーカー幹部らはもらしていた。

そのため、圧倒的市場地位を誇るマイクロソフトのOS「ウィンドウズ」の次世代版「ウィンドウズ8」にわずかな期待を寄せる向きが業界にはあった。ウィンドウズ8が発売されれば、タブレット市場がもっと多くのビジネスユーザーに開放され、日本メーカーにとってはたとえ時間がかかるとしても、世界のタブレット市場でシェアを獲得できるチャンスが訪れる可能性があるとみていたためだ。

だがマイクロソフトの自社製タブレット開発の決定によって、そうしたもくろみは外れることになった。それはマイクロソフトにとって、他社製コンピューターで実行可能なソフトウエアを開発するという従来のビジネスモデルとの決別を意味する。ウィンドウズ8搭載タブレット端末を他のメーカーが開発するにしても、今後はマイクロソフトとも争うことになる。

マイクロソフトは新型タブレット「Surface(サーフェス)」の価格を公表していないが、自社製タブレット開発の発表は簡易ブログサイト「ツイッター」で大きな話題を呼び、「タブレット」「サーフェス」「マイクロソフト」の3語は日本でトレンドのトップ5に入っている。

記者:Daisuke Wakabayashi



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