2012年6月17日日曜日

■日本華字紙:日本の病院は現代の「姥捨て山」か


日本華字紙:日本の病院は現代の「姥捨て山」か
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2012-06/17/content_25668820.htm
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年6月17日

日本の華字紙「新華僑報」ウェブ版で先ごろ発表された記事によると、21世紀に入り、日本で多くの「姥捨て山」が出現しているという。姥捨て山とはすなわち日本の病院のことである。家族にとっては荷が軽くなるが、そのぶん「白衣の天使」が苦しむことになる。看護師たちは老人たちの世話のため、昼も夜もなく働き、なかには過労で早死にする「翼の折れた天使」も少なくない。以下は要約。

かつての日本は災害が頻発し、生産力が停滞していたため、野蛮な伝統もあった。時の為政者は60歳以上の老人を山の奥深くに捨てることで国家や家庭の負担を下げようとした。これについては日本の歴史小説「楢山節考」に詳しい。

日本では「少子高齢化」が日増しに大きな問題となっている。日本の老年人口は増え続けており、現在5人に1人が75歳以上となっている。老人の多くは体が弱って様々な病気にかかっており、家族の負担は耐えきれないほどになっている。そして今、病院が現代の「姥捨て山」となってしまった。

一部の家族は、老人を病院に送った後に放置し、病気が治っても退院手続きをしようとしない。病院が家族と連絡を取っても、家族は忙しいことを理由に拒絶するのだ。老人の医療費は国家が負担するため、放置していても安心なのである。

病気の老人の世話をする看護師は勤務時間が非常に長く、しばしば過労死が発生する。東京都済生会中央病院で2007年5月、24歳の高橋愛さんがひっそりと亡くなった。不治の病にかかったわけでも突発事故に遭ったわけでもない。過労で死んだのだ。調査によると、日本の女性看護師のうち、病気の老人の看護担当は最も負担が大きい。23人に1人の割合で毎月の残業時間が60時間を超えるという。入院病棟1棟あたり1人の看護師が過労死のリスクにさらされていることになる。

次に、仕事のストレスも高く、多くの人が自分も病気になってしまう。日本医療労働組合連合会が2010年に実施した「看護師労働実態調査」によると、2万7545人の女性看護師のうち、流産した人が11.5%いたが、病気の老人を看護する看護師の流産率は34.3%に達する。これは平均の3倍である。

最後に、病気の老人を世話する看護師に対して病院がケアしないこともある。2010年までに日本には147万人の看護師がいる。働く女性20人のうち1人が看護師である。しかし病院は女性看護師に対するケアが欠けており、最近では大量の女性看護師が辞めるという事態が生じている。毎年12万人の女性看護師が白衣を脱ぐが、なかでも病気の老人を世話する看護師が最も多い。日本医療労働組合連合会が行った2010年の調査では、病気の老人を世話する看護師の8割が辞職を考えている。辞めたい理由として、9割が病院の彼らに対するケアの欠如を挙げている。

毎日の仕事で心も体も擦り切れ、極限まで働かせられれば、やがて「白衣の天使」は去ってしまうことになる。看護師の不足が、在職看護師の負担をさらに重くする。辞職の連鎖は止まらない。日本は今、このような悪循環に陥っているのだ。人々は看護師を、命を救ってくれる「白衣の天使」と言うが、では日本の「翼の折れた天使」を救ってくれるのはいったい誰なのだろうか。



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