2012年7月25日水曜日

■6月の訪日外国人数、震災前を上回る 中国人倍増


6月の訪日外国人数、震災前を上回る 中国人倍増
http://j.people.com.cn/94475/7885974.html
「人民網日本語版」2012年7月24日

 日本政府観光局は20日、 今年6月の訪日外国人数に関する統計結果を発表した。この結果は、日本の旅行業界と関連業界に一筋の光を差し込むものだった。日本を訪れる外国人観光客は、昨年3月11日に起きた東日本大震災以前のレベルを初めて上回った。このうち、中国をはじめとするアジア各国からの観光客が寄与する部分はかなり大きい。日本新華僑報網が伝えた。

 統計データによると、今年6月に日本を訪れた外国人観光客総数は68万6600人、東日本大震災発生後の2011年6月に比べ58.6%増、2010年6月と比べても14%増加した。観光局関係者は「訪日外国人の増加は、中国や東南アジア諸国などアジア地域からの個人・団体観光客が大幅に増えたことと深い関係がある」と分析している。また、今年初めに国際線が新たに数本開通したことも、日本への観光客が増えた一因となっているという。

 国・地域別にみると、中国からの観光客の増加が著しい。中国人向け観光ビザの発給要件緩和を背景に、6月に日本を訪れた中国人観光客は12万9600人、増加幅は昨年6月比 2.01倍に達した。このほか、タイとマレーシアからの観光客の増加も目立ち、増加幅はいずれも約80%。これら3カ国を含む5カ国の6月訪日観光客数は、過去最高を記録した。

 日本政府観光局は、2012年上半期(1-6月)の訪日外国人数に関する統計データも発表した。今年上半期の訪日外国人総数は404万8600人、前年同期比42.9%増。しかし、2010年同期と比べると3.6%減少している。東日本大震災から1年余り経ったとはいえ、地震、それにともなう津波、放射能漏れ事故の影響がまだ後を引いており、訪日外国人数が震災前のレベルまで完全に回復するには、もう少し時間がかかりそうだ。

 最近の国際為替市場では円高が続いており、訪日観光客の消費心理には、いささか暗雲が立ち込めている。また、福島第一原発の放射能漏れ事故がすっきり解決されていないことから、外国人観光客は、日本の放射能汚染の現状にずっと懸念を抱き続け、特に飲食面での心配がかなり多い。訪日観光客数が最多の韓国も今年6月は前年同期より15%減少しており、順調に回復しているとは言い難い。日本政府が繰り広げている東北地方への外国人観光客誘致キャンペーンも、多くの外国人観光客からの手ごたえは今一つで、東北地方に旅行する顧客を増やすことが難しい現状は、なかなか変えられないようだ。しかし、日本政府は今後も、外国人観光客の東北旅行は、現地の活力を呼び起こす原動力となるとアピールを続ける方針。

 外国人観光客の訪日状況を見ると、日本の旅行業界は依然、主要顧客ターゲットを中国人観光客に絞っている状況が見て取れる。日本政府は2012年7月、中国人向け観光ビザの発給要件をさらに緩和した。今回の緩和の対象となった地域は、地震と津波の被害が深刻だった東北3県。日本外務省の規定によると、岩手・宮城・福島3県を訪れる中国人観光客に対し、有効期間内であれば、何度でも日本に入国できるマルチビザが発給される。



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