2012年8月4日土曜日

■ロンドン五輪 寿司は醤油なし“非スポンサー商品”過剰締め出し


ロンドン五輪 寿司は醤油なし“非スポンサー商品”過剰締め出し
http://www.sanspo.com/geino/news/20120803/sot12080305160003-n1.html
2012.8.3 05:04

 ロンドン五輪会場で販売されているすしは頼まなくても“サビ抜き”で、逆にしょうゆは泣いて頼んでも出てこない。こうしたケースが現地で大不評を買っていることが1日(日本時間2日)、サンケイスポーツの取材で分かった。すしを例にとれば、わさびやしょうゆの製造元が大会スポンサーになっていないため出せないのが理由という。世界から訪れた観客や地元消費者団体は、過去に例のない厳しすぎる“非スポンサー企業”の締め出しに猛反発している。

「すしにしょうゆは常識だろっ!」

 日本からの観客はもとより、青い目をした欧米人でも思わず文句を言いたくなる非常識が、ロンドン五輪会場では常識でまかり通っている。

 すしの納入業者によると、今大会のスポンサーになっていない企業による物品販売を取り締まる通称「ロゴ警察」が、しょうゆの袋に“非スポンサー”の企業名とロゴが入っていると指摘。違反すれば2万ポンド(約244万円)の罰金が科されるため、各売店では、しょうゆ抜きの販売を余儀なくされているという。わさびがないのも同様の理由からだ。

 競技場付近には、屋台のような売店も多数あるが、チョコレートやガム、キャンディーといった当たり前の商品も、製造元がスポンサーになっていないため陳列はご法度。「チョコレートはある!?」と尋ねると、カウンター下からこっそり渡される“ヤミ市”のような状態になっている。

 今大会では開幕前の7月20日、組織委員会のセバスチャン・コー会長(55)=英国=が、英BBC放送のラジオ番組で「(公式スポンサーのコカ・コーラ社のライバルである)ペプシのロゴ入りTシャツを着た観客は、競技場には入れないだろう」と発言。組織委が観客の服装は「個人の自由」とあわてて否定する一幕があった。

 今大会で11の巨大な国際企業と、英国内の42の企業が支払った協賛金はしめて21億ドル(約1646億円)ともいわれる。非スポンサーの社員が大挙して自社ロゴの入ったTシャツを着て自社製品を持ち込み、テレビカメラによく映る客席に陣取る、いわゆる“ゲリラ宣伝”を行う可能性は否定できない。

 過去にも、スポンサーと競合関係にある企業が会場から締め出されたことはあったが、しょうゆやわさびのメーカーに問題があるとは思えない。 英国の消費者団体は、「フェアプレーの精神を忘れた過度の取り締まりだ。英国全体のイメージが低下することを危惧する」としたが、組織委はガンとして規制方針は変えないと反論している。

 となれば、自衛策しかない。これから日本を出発するロンドン五輪観戦予定の皆さま(特にすし好きの方)、しょうゆとわさびは必需品です。

★弁当にも介入 異常なスポンサー保護

 過去大会で再三問題になったのは、観客が弁当を持ち込むのを規制、もしくは自粛するよう組織委員会が働きかけることだ。スポンサー以外の企業の飲料や食品が多く持ち込まれ、テレビ映像に映るのを避ける目的だが、一般の観客には当然不評。2000年シドニー五輪では、会場の係員が米国製の携帯無線機を使用したが、スポンサーだった韓国の家電メーカーに配慮。システム上、米国製を使わざるを得なかったため、米国製品を使いつつ、ロゴだけを韓国メーカーのものに張り替えたことがある。



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