2012年8月7日火曜日

■手痛い仏のPK失敗-なでしこ2-1で準決勝制し米と決戦へ

手痛い仏のPK失敗-なでしこ2-1で準決勝制し米と決戦へ
http://jp.wsj.com/Japan/node_490348?mod=Right_pickfree
2012年 8月 7日  10:17 JST

 【ウェンブリー(英国)】6日のロンドン五輪女子サッカー準決勝勝利の瞬間、日本チームのメンバーたちがウェンブリー競技場のピッチ上で互いに抱き合って決勝進出を喜び合う中で、フランスチームのエリーズ・ブサグリアは「あの時成功していたら」とばかり、ぼうぜんとしていた。

 MFのブサグリアは後半、残り時間10分強の段階でPKチャンスを得た。PKに成功していれば2-2の同点になるはずだった。だが、彼女が蹴ったボールはゴール右のポストを外れ、日本が2-1でフランスに勝利した。

 2011年のドイツ・ワールドカップ(W杯)王者の日本チームは残り時間、フランスチームの怒濤の攻撃を懸命にかわして決勝進出を決めた。決勝の相手は米国で、9日にウェンブリー競技場で行われる。

 ブサグリアは試合終了後、「ひどい気持ちだ」と述べた。「恥ずかしい。体を開きすぎてボールが外に行ってしまった。決勝を逃してしまい、本当に落胆しているし、皆悲しみに暮れている」と語った。しかし「銅メダルを目指して気を取り直すしかない」とも語った。

 6日の準決勝勝利で、日本は少なくとも銀メダルが保証された。しかしフランスにとっては、この敗北は痛手だ。W杯でも準決勝まで進んだあと敗退しているからだ。


 試合開始直後はフランスが優勢だった。エロディ・トミやマリーロール・デリーといった有力選手がサイドを脅かしたからだ。

 しかし前半32分、日本の宮間あやのフリーキックに、フランスのゴールキーパー、サラ・ブアディが捕球をミスし、大儀見優季がこれを突いて足でゴールにねじ込み先制。日本チームのロンドン五輪得点王である大儀見は、リバウンドに即座に反応し、近距離からボールをゴールに押し込んだ。

 また後半開始わずか3分には、同じく宮間のフリーキックにミッドフィールダーの阪口夢穂がヘディングしてゴール右上に決め、日本が2-0とリードを広げた。

 その直後、フランスのブルーノ・ビニ監督がストライカーのユージニ・ルソメールを投入すると、フランスチームの動きががぜん良くなった。ルソメールは後半30分、クロスから1点を入れた。そのわずか1分後にはゴール前で転倒させられてPKを得た。だが、ブサグリアがキックを失敗してゴールを外した。

 フランスは残り10分間、波状攻撃をみせ、ルソメールが再びゴールに向けて蹴り込んだが、セーブされた。後半45分、今度は大儀見がハーフウェーラインからフランスのディフェンダーを突破し、シュートしたが、ゴールポストにはじかれて3点目にはならなかった。

 宮間は試合終了後、「彼ら(フランスチーム)は素晴らしいチームだったが、われわれは(是が非でも勝利をと)気力が充実していた」と述べた。4分間のアディショナルタイムでフランスのウェンディ・ルナールやルイーザ・ネシブがゴール寸前まで行ったが、いずれも日本のキーパー福元美穂に阻まれた。

 ビニ監督は「きょうは昨年のワールドカップ以上に失望的な試合だった」と述べた。同監督は「最後の20分間、われわれは非常に良くプレーし、日本以上に良かった。彼らは自陣に釘付けで、われわれのエリアにほとんど入れなかったほどだった」と述べた。

 日本の佐々木則夫監督は、メダル獲得の祝いにチームを和食レストランに連れて行くつもりだと述べた。しかし9日の決勝に集中するとも付け加えた。また、試合前に主将の宮間が 「Motivation Speech(選手のやる気を引き出すスピーチ)」でチームメートに語った言葉を称賛した。同監督によると、宮間は「わたしはこんなに素晴らしいチームメートとともに、この素晴らしいピッチに立てることを幸せに思う」と述べた。同監督は「わたしも(彼女の言葉に)涙が出た」と述べ、「きょうの違い、それはわれわれのメンタリティーにあった」と総括した。



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