2012年10月8日月曜日

■【社説】低成長時代迎えた韓国経済に中国ショックの追い打ち


【社説】低成長時代迎えた韓国経済に中国ショックの追い打ち
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2012/10/03 08:50 朝鮮日報

 中国経済に急ブレーキがかかり、ハードランディングの可能性が徐々に現実のものとなっている。中国国家統計局は1日に9月の製造業購買担当者指数(PMI)が49.8を記録したと発表し、2カ月連続で基準値の50を下回ったことが分かった。また、8月の輸出増加率も2.7%増にとどまり、前年同月に記録した24.5%を大きく下回った。小売販売額の増加率も13.2%と低調で、2008年のリーマン・ショック以降最低だった。

 一方、中国の経済成長率は1-3月期に8.1%、4-6月期は7.6%にとどまっており、7-9月期はさらに低下が予想されている。この結果、今年全体では当初の目標とされていた7.5%の経済成長率達成は難しそうだ。世界最大の軽工業製品生産地である広東省東莞市の経済状況は、文字通り破産直前との声も聞こえてくる。

 中国経済に陰りが見え始めた理由は、最大の輸出先である欧州の経済危機が長期化していることにある。また、政府の指導者交代の時期が重なったことで、主要な政策の決定も遅れが目立ち始めている。鉄鋼や造船など、過剰投資が行われた製造業分野での構造調整は一向に進まず、時間ばかり費やしているかと思えば、効果的な景気刺激策も打ち出せていない。この結果、中国経済は世界経済の新たな不安要因として浮上し、その影響はアジアの主要国にとどまらず、世界全体が成長のエンジンを失うという事態に直面している。

 中でも韓国は「チャイナ・リスク」に非常に弱い状況にある。中国への輸出依存度は24%を上回っており、これは台湾に続き世界で2番目に高い。韓国が中国に輸出する製品の67%は中国で再び組み立てられて、世界に輸出されるか、あるいは内需に振り向けられる中間財のため、中国経済が不振に陥れば、直ちに韓国の輸出も減少せざるを得ない。今年は8月末までの時点で中国向けの輸出は前年比2.4%減少し、また輸出全体も1.5%減少している。

 中国の成長率が1%低下すると、韓国の経済成長率も0.4%低下するという。ただでさえ低成長の時代に入っている韓国経済が、来年はさらに深刻な事態を迎えかねない状況にある。そのため新政権はまず、中国ショックを最小化するための対策に取り組まなければならない。中長期的には新たな輸出先を開拓し、内需を育てることで、中国への行き過ぎた依存度を小さくするなどの根本的な対策が必要になるだろう。



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