2012年11月2日金曜日

■ハリケーンで米国の死者85人に=依然数百万人が交通困難や停電に


ハリケーンで米国の死者85人に=依然数百万人が交通困難や停電に
http://jp.wsj.com/US/node_540664?mod=WSJWhatsNews
2012年 11月 2日  8:32 JST

 米北東部を襲ったハリケーン「サンディ」の爪痕は大きく、1日現在依然として数百万人に上る人たちが交通困難や電気・ガスの供給停止に悩まされている。また米国内の死者は少なくとも85人に達し、この半数近くはニューヨーク市で発生したことが判明した。ニューヨーク市のブルームバーグ市長は、「警察と消防が被災地を一軒ずつ調べ、行方不明者の捜索に当たっている」と述べた。

 当局は、多くの地域で電気の復旧には1週間ないしそれ以上かかるだろうと警告している。国防総省当局者によれば、空軍輸送機C-5がカリフォルニア州南部の基地からニューヨークに向け電気会社の機材や人員を送り込んでいる。エネルギー省によると、米北東部では31日午後以降約140万世帯で電気が復旧したが、なお460万世帯で停電が続いている。最も被害の大きかったニュージャージー州では1日現在で、全体の45%に当たる180万世帯が停電したままだ。

 同州ニューアークのブッカー市長は、携帯用発電機を使って一酸化炭素中毒になり女性2人が死亡したことから、電気が通っていない地域の住民には、発電機を使用する際には注意するよう呼び掛けた。ニューヨーク市一帯に電力を供給しているコンソリデーテッド・エディソンは、市内では今週末には電気は復旧し、市外でも大半の世帯が10日までに復旧するとの見通しを明らかにしている。

 一方、洪水に見舞われたニュージャージー州南部からコネティカット州東部の沿岸地域で水は急速に引いている。ニュージャージー州ホボーケン市では、泥水が腰の高さまで達したため家に閉じ込められていた住民が、1日戸外に出られるようになった。

 ニュージャージー州では、サンディの影響で発生した大量のゴミの片付けが始まり、数十万人の通勤者が交通渋滞の中を出勤し、ガソリンスタンドは長蛇の列になっている。しかし、多くのガソリンスタンドは電気がないため、自動車にガソリンを補給できない状態となっている。

 エネルギー省によると、1日現在で停電中の世帯はコネティカット、ニューヨークの両州で全体の17%となっている。ウエストバージニア州では15%、ペンシルベニア州で8%。

 マンハッタンでは1日午前、交通まひの状態の中を徒歩で通勤に向かう人たちが出てきている。ブルックリンではバスが一部運行を始めた。一方、4日に開催予定のニューヨーク・マラソンについて、主催者はサンディの被害がマラソンにどの程度影響を与えるのか調査を行っていると述べた。

記者: A Wall Street Journal Roundup




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