「巨人の星」インド版が放映 大リーグ養成ギプスも
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/asia/611159/
2012/12/01 15:22
【日本人が知らない日本】
インドで制作が進められている「インド版巨人の星」のアニメーション、「スーラジ ザ・ライジングスター」の放映が、12月23日から始まることが決まった。日印のアニメ制作会社の合作で、舞台を野球からインドの人気スポーツ、クリケットに変え、毎週日曜日の午前10時に30分番組として放送する。日本のサブカルチャーが南アジアのインドにも裾野を広げそうだ。(ニューデリー 岩田智雄)
原作は日本の「巨人の星」(梶原一騎原作、川崎のぼる作画)。主人公の「スーラジ」(日本語で太陽の意味)が、大リーグボールに変わる魔球を武器に活躍するストーリーで、インド版「大リーグボール養成ギプス」も登場する予定という。
出版元の講談社が中心となり、日本のアニメ「巨人の星」を作ったトムス・エンタテインメント(旧東京ムービー)とインドのアニメ会社がアニメ制作に当たった。博報堂がスポンサー窓口となり、インドの3大人気チャンネル「カラーズ」で放映する。
番組のスポンサーには、スズキのインド子会社マルチ・スズキやコクヨのインド子会社コクヨ・カムリン、全日空、ダイキン工業、日清食品といった日系企業が名を連ねる。
インド南部ハイデラバードで制作に当たっている講談社の古賀義章さんによると、番組の中では、原作で主人公の星飛雄馬のライバルだった花形満に当たるキャラクターが、スズキの車で登場し、空を全日空の飛行機が舞うシーンが毎週登場する。原作では、花形満は少年なのにスポーツカーを運転しているが、インド版ではスポンサーのスズキの「子供の教育に配慮してほしい」との要望で、車は運転手がハンドルを握っているシーンに変えられた。
新興国のインドは、オリジナルの巨人の星が放映された高度経済成長期の日本と社会背景で共通するものがあり、古賀さんは「インドではスポ根ものの作品がヒットしている。スポーツはどこもクリケット一色なので、今回の作品は当たりのテーマだと思う」と自信をのぞかせる一方、「インドのアニメでは1話で完結する作品が多く、インド人は今回のような毎週シリーズで見せるものはあまり得意ではないという点が心配」と話した。
放映を前にニューデリーの在インド日本大使館では12月4日、日印国交樹立60周年行事の一環として、完成披露式典が行われ、川崎のぼるさんをはじめ、梶原一輝夫人も出席する予定になっている。
0 件のコメント:
コメントを投稿