2013年1月5日土曜日

■中国のネットショップ 毎日約1万店が閉店


中国のネットショップ 毎日約1万店が閉店
http://j.people.com.cn/94476/8077532.html
2013年1月4日「人民網日本語版」

 「ネットショップを開店するのは容易だが、経営は困難だ」-----。この問題は、多くの店主の切実な悩みになっている。このほど発表された「中国企業イーコマースIT建設報告書」によると、中国では毎日約1万店のネットショップが閉店に追い込まれている。中国経済網が伝えた。

 業界進出のハードルが低く、仕事の自由度が高く、経営がしやすい-----多くの人にとって、ネットショップの開店は容易に見える。それでは、小規模のネットショップの閉店が相次ぐ理由は何か。

 劉さん(24)は昨年に大学を卒業すると、二人の友人と10数万元を集め、西安でEC企業を設立した。ネットショップを通じて生活用品を販売していたが、1年間で経営を続けられなくなり、途中で断念してしまった。劉さんはこの経験について、「ネットショップの経営に詳しくないまま開店してしまったが、これは私の失敗の主な原因だ」と語った。

 劉さんのようなネットショップの店主は少数派ではない。イーコマースは近年急速に発展し、ネットショッピングの巨大なビジネスチャンスばかりが注目された。しかし多くの人は調査を十分に行わず、販売対象とする消費者を絞らないまま、盲目的にサイトを開設するかネットショップを開店しており、必然的に経営難に追い込まれている。

 各種ネットショップがタオバオ等で氾濫するに伴い、経営内容・マーケティング方式の同一化が深刻になっている。イーコマースの競争が激化し、ネットショップの利益創出が困難になっている。

 劉さんは、「ネットショップの経営は雪だるま式で、特に小規模のネットショップの場合は評判が重要だ。経営初期は顧客が少なく低利益のため、人気を徐々に高める必要がある」と指摘した。

 記者の取材によると、小規模のネットショップの店主は兼職が中心だ。これらの店主はサービス意識が低く、普段は他に主業務を持つため、ネットショップに力を入れる余裕がない。商品供給やサービスの連続性を維持できず、信頼度が低く、これが販売量に影響し、悪性の循環を形成している。

 近年イーコマース業界では「高評価をつけるサクラ」と「悪評を拡散するサクラ」が、ネット上の虚偽の行為の代名詞になっており、「信頼度の捏造」がネットショップ経営の暗黙のルールになっている。これにより消費者の経営者に対する信頼に、危機がもたらされている。タオバオの関係者は、「店主のほとんどは信頼度の捏造に手を染めている。ある店主は一日のうちに十数万件の高評価を獲得し、顧客からの疑いを招いた。一部の店主はさらにサクラを招聘し、利益共同体を形成し、共同で消費者を騙している。一連の虚偽の行為は、小規模のネットショップの信頼度を損ねており、その閉店を加速している」と指摘した。

 タオバオでアクセサリーを販売している李さんは、「当店の売上の5%はタオバオに、3%は顧客サービスの給料に充てている。これに配送費も加わり、経営コストがかさむ」と述べた。ネットショップは消費者の視線を引きつけなければ、商品を販売することができない。そのため店主はネットショップの「飾り付け」に資金を投じる必要がある。またネット上の宣伝を行う場合、1000元(約1万4000円)以上の費用がかかり、大きな負担となっている。

 タオバオや京東商城等のECサイトは近年、店主に対して多くの付加価値サービスを提供している。これらのサービスにかかる費用は100元(約1400円)から1000元とまちまちで、ネットショップの影響力の強化を促すが、小規模店主の経営コストを増加させている。

 専門家は、「ネットショップの経営成功は一朝一夕にして実現できるものではなく、商品の品質・信用・サービス・価格等の面から総合的に取り組む必要がある。また適切なマーケティング技巧も必要不可欠だ。ネットショップの開店を考える経営者は、これらの要素を慎重に考慮する必要がある」と提案した。



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