■深刻な汚染による「北京咳」、北京を侮辱する言葉と批判の声

深刻な汚染による「北京咳」、北京を侮辱する言葉と批判の声
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0121&f=national_0121_017.shtml
2013/01/21(月) 14:38
 
　重大な大気汚染が連日続く北京だが、市内の小児医院では1日800人を超える子どもたちが治療に訪れている。北京をはじめとする中国の大都市では大気汚染の影響でせきき込む人が増え、「北京咳（せき）」という新しい単語ができるまでになり、大きな話題になっている。中国網日本語版（チャイナネット）が報じた。

　専門家によれば、中国はすでに汚染が多発し、その面積も拡大する時期に入り、ＰＭ2．5対策に大規模な対策が必要となっている。汚染源の対応のため、石炭の燃焼量を大幅に抑制しており、同時に大型車の排気ガス規制にも対策が必要だ。

　「北京咳」という単語は外国人の中国滞在期間に発生する呼吸器の症状を指す。主に12月から4月の期間、外国人が環境に適合できないことから現れる空咳（せき）と喉のかゆみを指す症状だ。北京に来ると発作がおき、北京から離れると自然と治る。一部の中国南方出身者にも北京や北方の一部の都市に訪れた時に類似の症状が見られる。

　北京大学公共衛生学院労働衛生及び環境衛生学専攻の潘小川教授によれば「北京咳」は北京特有の現象ではなく、中国国内の大気汚染が深刻な都市では、敏感体質の人を中心に呼吸器疾患、体調不良がみられるという。

　「北京咳」は一体存在するのか？

　「最近よく『北京咳』という言葉を耳にするが、医学的にはもともとこの単語は存在しない」北京大学人民医院呼吸器内科主任の何権瀛医師は取材に答え、咳（せき）を誘発する原因は多様で、喫煙、暴飲暴食などの生活習慣、気候や大気汚染などがあり、単純にこの現象を北京咳を呼ぶことはできないという。何権瀛医師は「北京咳という言葉は北京を侮辱するものだ」と主張する。

　潘小川教授は「北京咳」という表現は医学的にいえば「耐性不良」であり、免疫力の違いから環境が変わると咳、下痢などの症状が出て適応できない症状と指摘、「これは言い方の問題で、気にしすぎる必要はない」と意見している。