2013年2月3日日曜日

■韓国軍:兵士の間で高まる「貯蓄熱」


韓国軍:兵士の間で高まる「貯蓄熱」
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2013/02/03 09:12 朝鮮日報

軍の売店で月給を使い果たすというのは昔の話
兵長は月給12万9600ウォン、住宅購入に向け積み立て

 「10万ウォン(約8400円)余りの兵士の月給で、マイホームを持つ第一歩を踏み出した」

 1月20日に韓国軍を満期除隊したユンさん(23)は、服務期間中ずっと「住宅請約総合貯蓄」で給料を積み立てていた。今年4月には、この積み立てを2年間継続した人に与えられる「公共住宅分譲優先権」を取得することができる。ユンさんは「俸給は多額ではないが、入隊してすぐ除隊後のことを考えて準備した」と語った。月給の一部で毎月「財テク」をしたわけだ。

 「軍内の売店(PX)に一度行くと月給がなくなる」というのは昔の話だ。兵士の月給は徐々に引き上げられており、給与の一部をためて退役後の準備をする「軍テク」将兵が増えている。

 今年、韓国軍の兵士の月給は昨年に比べ20%引き上げられ、陸軍の兵長クラスでは月に12万9600ウォン(約1万900円)を受け取る。また、朴槿恵(パク・クンヘ)次期大統領は「兵士の月給を2倍にする」との公約を掲げている。

 第一線の部隊の関係者は「隊員の20%程度が都市銀行の積立貯蓄に加入している」と口をそろえた。昨年10月に都市銀行と国軍財政管理団が連携し、給与の貯蓄控除サービスを兵士にまで拡大したところ、わずか2カ月で1万6844人が加入した。昔は月給が足りず、休暇のたびに両親や家族・親類に小遣いを求めたものだが、それとはまるで違う雰囲気が今の韓国軍内部にあるというわけだ。

 「軍テク」将兵は、復学・就職の準備などさまざまな目的で貯蓄を行う。ソウルで義務警察(兵役のかわりに警察に勤務する警察官)として勤務しているキムさん(23)は、給与の引き上げ分を含め、今年中に100万ウォン(現在のレートで約8万4300円、以下同じ)ためる計画を立てている。キムさんは「大学に復学する際の学費に充てる。退役後にバックパッカーとして海外を旅行すると言って旅費をためている同僚もいる」と語った。

 国防部(省に相当)所属のキム上等兵(22)も、訓練所に入所したときから銀行に毎月5万ウォン(約4200円)ずつ積み立てをしている。キム上等兵は「月給が引き上げられたので、すぐには無理だがもっとたくさん貯金して除隊後に大事に使う」と語った。最前線勤務の一部の兵士たちは、給与に上乗せされる生命手当で少額の積み立てを行っている。

 両親に親孝行をするため、あるいは服務期間中待ってくれているガールフレンドのために、貯金をしている将兵もいる。仁川で勤務しているパク兵長(23)は、二等兵時代から毎月7万ウォン(約5900円)ずつ貯めてきた。パク兵長は「退役したら、育ててくれた親に恩返しをするため、積み立てたお金を贈りたい」と語った。最近退役したパク・チャンソクさん(23)は「兵役中にためたお金で、来月両親に済州島旅行をプレゼントする」と語った。

 金融界も韓国軍の将兵向けに、ある程度の優遇金利を適用する積立商品を相次いで発売し、増え続ける需要に備えている。ナラサラン積立、IBK転役(退役)準備積立、KB国軍将兵優待積立、ウリ国軍サラン積立など、軍関係者向けの積立商品が最近相次いで登場した。ウリ銀行の関係者は「今年兵士の月給が引き上げられたのに伴い、国軍財政管理団から商品開発に関する提案を受けた。将兵の退役後の資産形成を支援するため、商品を発売することにした」と語った。

 国軍財政管理団も、それまで幹部に限って提供していた給与貯蓄控除システムを兵士にも提供するなど、兵士を対象をした金融サービスを拡大していく方針だ。




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