2013年3月4日月曜日

■【仏国ブログ】日本の遊園地の廃墟、それはまるで遺跡のよう


【仏国ブログ】日本の遊園地の廃墟、それはまるで遺跡のよう
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0304&f=national_0304_008.shtml
2013/03/04(月) 08:03

 フランス人男性が、旅行サイト「VACANCE Beltour」のブログで、日本にある遊園地の廃墟についてつづった。

 筆者は、世界には数々の遺跡があり、我々が慣れ親しむものに、古い建物が時間と共に歴史的な建造物になるというパターンや、消滅した文明の神殿などがあると述べた。そして、多くの旅行客はそこに行きたがり、記念に写真を撮ったりするが、このほかにも残されたままの廃墟があると説明した。

 筆者いわく、このタイプの廃墟は珍しく、驚異的であるとし、アクセスするにはリスクもあるかも知れないが、冒険的な旅になるに違いないと述べた。その廃墟とは、廃止された遊園地がそのままの状態で残っている場所のことである。

 世界に15カ所あると伝えられている遊園地の廃墟の中でも、最も美しく印象的な場所は、日本にある「甲賀ファミリーランド」だと指摘した。そこには、古びた観覧車やアンティークのメリーゴーランドをはじめ、ほかにも約10種類もの乗り物が放置されていると伝えた。

 筆者は写真をいくつか掲載しているが、辺りには草が茫々と生え、乗り物がバラバラと地面に横転している光景が見られ、水に浮かぶボートは古びているが、今にも動きそうな雰囲気を残したものもあった。

 「以前は観光客の笑いに満ち、綿菓子が売られ、ライトが賑やかに点灯し、よい雰囲気に満ちていたであろう場所」という筆者の記述からは、「祇園精舎の鐘の音」から始まり、諸行無常を説く『平家物語』の冒頭が連想できなくもない。

 昨今、国内外を問わず、廃墟となった施設、学校、病院などの跡を訪ねる「廃墟マニア」という言葉が見受けられるほど、廃墟に関心を持つ人も少なくないようだ。彼らにとって、それらは文化的な通常の遺跡を訪ねる楽しみに似ているのかもしれない。

 また、フランスの遊園地は、季節によって各地を移動する移動式遊園地というものが主流であり、ある期間限定で地域に遊園地がやってくるというパターンが多い。また、遊園地があったとしても、廃墟のまま放置されているものの存在は、知らない人が多い。このことからも、ある土地につくられた遊園地そのものが廃墟となって放置されている状態は、フランス人にとって非常に珍しいものに映ったようだ。

 最後に筆者は、遊園地の廃墟を訪れるには、ドアが施錠されていたり、有刺鉄線のフェンスがめぐらされていたりするので困難がつきまとうと言及している。ちなみに甲賀ファミリーランドに関しては、廃墟ブームの影響から無許可の立ち入りが絶えなくなったため、2008年には遊具が全て撤去され、今では一部の廃墟と化した建物が残っている模様だ。

 その意に反して、いたずらに廃墟を訪れるのは、あまりよいこととは言えなさそうだ。ただ、そのような困難もまた「遺跡マニア」の人にとっては、魅力に感じるのかもしれない。



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