2013年3月21日木曜日

■砂糖入り飲料による肥満関連の死者、世界で年間18万人 米研究


砂糖入り飲料による肥満関連の死者、世界で年間18万人 米研究
http://www.cnn.co.jp/world/35029737.html?tag=top;topStories
2013.03.20 Wed posted at 12:22 JST

(CNN) 砂糖入り飲料の飲みすぎにより肥満関連の病気を発症して死亡する人の数は、世界で年間18万人を超えるとの研究結果を、米国のチームがこのほど米心臓学会(AHA)で発表した。

研究をまとめたハーバード公衆衛生大学院のギタンジャリ・シン博士研究員は「肥満に関連する病気で死亡する患者のうち、100人に1人は砂糖入り飲料が原因ということになる」と話す。

チームは、世界人口の6割以上に及ぶ各国の食生活調査114件を詳細に分析。医学誌に発表された砂糖入り飲料などに関する研究も活用して、肥満の影響が指摘される糖尿病や心血管疾患、一部のがんとのかかわりを調べた。テレビ視聴や運動不足、食べ物といった体重増加の要因をそろえて比較した結果、砂糖入り飲料を原因とするケースが浮かび上がったという。

主要35カ国のうち、砂糖入り飲料の飲みすぎが原因とみられる死亡例が最も多かったのはメキシコで、米国は3位。最も少ないのはバングラデシュだった。メキシコ人が1日に飲む砂糖入り飲料は、平均約720ミリリットルだった。

地域別にみると、2010年に砂糖入り飲料による糖尿病で死亡した人は中南米が最も多く3万8000人。同様に心血管疾患で死亡した人は、ユーラシア東部・中部で最多の1万1000人に上ったという。


砂糖入り飲料が原因とみられる米国の死者は2万5000人で、肥満関連の死者全体に占める割合は45歳以下の若年層で最も高く、約1割に達した。

チームの研究者は、「砂糖入り飲料による死亡例のうち4分の3近くを、低所得国と中所得国が占める。富裕国だけの問題ではない」と強調する。

この研究に対し、米飲料業業界(ABA)は「世間の注目を集めるのが目的で科学とはいえない」と批判する声明を発表。飲料の摂取量と慢性疾患による死亡例を結びつけるのは論理の飛躍だと主張している。

AHAは最近、一部の研究で砂糖の摂取と心臓病の関連を示す結果が出ているとの認識を示し、心臓病予防のために1日の砂糖摂取量を女性は100キロカロリー以内、男性は150キロカロリー以内に抑えるべきだとする指針を発表した。360ミリリットルの炭酸飲料には、約140キロカロリーの砂糖が含まれている。



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