2013年3月19日火曜日

■【コラム】 結局は教育の問題?中国で発生する”トン”でもない事件。


【コラム】 結局は教育の問題?中国で発生する”トン”でもない事件。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0319&f=column_0319_012.shtml
2013/03/19(火) 09:46

 3月11日、上海に着くと同時に、日本の知人から、「中国、ひどいことになってますね。気をつけてください!」とメールが来たので、まさかまたデモでも起きたのかと思いましたが、上海の水道水の供給源になっている黄浦江上流で、伝染病に感染した豚の死骸が大量に流された事件のことでした。

 ホテルについて地元テレビやネットを見ていると、大量の豚の死骸が流されたようで、「水質にはまったく影響ありません!」と農業部の役人が宣言していました。当初のニュースでは900頭だったものが1200頭になり、翌日の朝のニュースでは2800頭、翌々日にはついに6000頭との報道も流れました。

 中国で飲み水を水道の蛇口からそのまま飲むようなことはありませんが、さすがに顔を洗ったり、歯磨きをしたり、あるいはシャワーを浴びたりはするわけで、人に感染する伝染病じゃないとか言う以前に、6000頭もの死骸が流された水、いくら消毒していると言われても気色悪いもんです。日本人駐在員の奥様も困惑した模様で、ミネラルウォーターで風呂に入るわけにもいかないですし、とあきれ顔でした。

 この事件を中国人に聞いてみると、若い女性スタッフは、「とんでもない事件ですが、水道水は飲まないので大丈夫です!」と冷静な答えが返ってきました。テレビのニュースでも、どちらかと言うと、責任の所在を追求するような報道内容が多く、いつぞや日本の官房長官が「ただちに健康に影響はありません!」と強調していたのと同じように、淡々と安全性を述べているように感じました。

 日本のメディアはここぞとばかりに中国批判を強めているのかも知れませんが、確かに常識の欠落した行為ですが、中国人と一括りにしては危険です。さらに、近代史における大躍進と文化大革命の世代を分析してみる必要はあります。

 木の皮でさえ食べるほどの飢餓を引き起こした大躍進、家族の信頼さえ崩壊し疑心暗鬼と自己保身が増幅した文化大革命。現在60歳手前の世代は特に大きな傷を負っており、その子供の世代にも常識の欠如や自分本位な行動は影響している場合もあります。その反面、世界に出て、MBAなど学力だけではなく良識も備えた中国人も増えているわけです。

 時間がかかるかも知れませんが、儒教、道徳なども含めて今後どのような教育を施していくか?中国の未来はそこにかかっているのでは?衣食足りて礼節を知る・・・衣食が足りた次の段階が重要。それは日本とて同じだと思います。

 ちなみに2010年の数字ですが、世界で飼育されている豚は約9億6千万頭だそうですが、中国だけでその48%の4億6千万頭を飼育しているとか。口の悪い友人は、6千頭なら誤差だよ!200頭くらいはよく流れてるんじゃない?と笑ってました。電卓たたくと0.0013%、万分の一単位には違いないですが、数の問題ではなく、教育の問題ですね。教育が追いつくまでは規制と罰則、当面はそれで対処するしかないでしょう。



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