2013年3月20日水曜日

■「住宅は故郷で買え」全人代代表の発言が物議―中国


「住宅は故郷で買え」全人代代表の発言が物議―中国
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70474&type=
2013年3月20日 13時42分    

2013年3月19日、全国人民代表大会代表を務める広東省化州市第二建築工程公司宝安支社の陳華偉(チェン・ホアウェイ)経理は、大都市で高騰する住宅価格問題について、「住宅価格を決めるのは、われわれ開発業者ではなく、市場である。住宅価格の高騰が問題視されているが、広州や深センで買わなければいけないという縛りはない。帰省して故郷で買うことができるのに、なぜ広州や深センで買うことに固執するのか?」と発言した。この「ふるさと回帰論」は、故郷を離れ都会に出てきて奮闘する人々の反感を呼び起こした。中国青年報が伝えた。

全国人民代表大会の宗慶後(ゾン・チンホウ)代表も、両会(全国人民代表大会・全国政治協商会議)開催中、メディア取材に対し、陳氏と同様の意見を述べた。宗代表は、「北漂者(地方から北京に出てきて一旗揚げようと奮闘している若者)は故郷に戻るべきだ。今の若い人々で故郷に帰りたがっている人は少ないが、実際、故郷にいた方がずっと尊重される。北漂者はあまりにも多く、成功できるチャンスは極めて少ない」との見方を示した。

このような「ふるさと回帰論」は熱い議論を巻き起こした。あるネットユーザーは、「大都市生活によるストレスは非常に大きいが、ここにとどまって何としても頑張り続けたいという願望を否定してはいけない」とコメントした。また、「大都市で夢を追い求め、さまざまな『ストレスの山』に立ち向かい続けるか、あるいは、故郷に戻って仕事を見つけ、心安らかで平穏な日々を過ごすかは、すべて個人の選択次第であり、どちらか一方を過度に非難すべきではない」との意見もあった。

北漂する女性・金さん(仮名)は、まさにこのような「ストレスとエネルギーに満ちた生活」を送っている。大学卒業後、金さんは迷いなく北京で仕事する道を選んだ。自分の決断について、金さんは「大学ではメディアを学びました。専攻を活かせる仕事は地元にはあまりにも少ないけれど、北京にはより広範囲で専門的なメディア関連のさまざまな仕事があります」と話した。彼女は「夢を夢で終わらせない」ことを常に肝に銘じ、前進し続けている。

金さんは今、このようなハードな生活を決して「つらい」とは思っていない。「自分自身で選んだ道ですから。常に忙しく立ち働くのは、自分自身が好きなライフスタイルです。また、どれほど大きな結果が出るかについては、あまり気にしていません。私はただ、素直に自分の心に従って歩み続けるだけです」と語った。

北京市朝陽区の投資ファンド会社で働く1980年代生まれの王平(ワン・ピン)さん(仮名)は、「大都市が好きな理由は、より多くの成長のチャンスと自分の価値を発揮できる機会があることです。北京で働き始めて4年余り経ちますが、長い目で見た成長を手に入れたいと思っています。故郷には自宅がありますが、妻と私はいずれも故郷を離れて働くことを望んでいます。賃貸住まいの生活も気になりません。夫婦一緒なら、生活コストも低減できます。とはいえ、こちらに家を買える見込みは今のところありません。とにかく努力が先です」と話した。

北京工業大学社会学部の張主任は、「人々は若者が自ら描いたキャリアプランや人生の選択を尊重すべきだ。大都市はより大きな成長のチャンスや可能性に満ちており、当然、若者のニーズにマッチしている」と指摘した。

張主任は大都市の問題について、「不均衡な資源分配やアンバランスな都市発展が原因で、多くの人々が大挙して地方から大都市に押し寄せた。また、都市化の加速によって、交通・治安・住宅など多くの問題がもたらされた。1つの都市がどれだけの人口を受け入れられるのかを、我々は常に考えなければならない。大都市の発展を適宜コントロールし、都市資源を合理的に整合することは、政府が解決すべき課題である。外地からの流入人口は、大都市で暮らすにあたり、住宅・医療・教育など一連の保障を必要とする。国は実情や経済・社会発展により符合した関連政策を制定・発表し、より多くの責任を担わなければならない」と語った。



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