激化する中国の中学受験戦争、日本の保護者は経験済み?―中国メディア
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2013年3月27日 8時7分
2013年3月25日、「選抜」「内申点」「学区」「推薦」「滑り止め」――。小学校から中学校に進級する子供を持つ中国の保護者にとって、これらは非常になじみの深い受験専門用語だ。多くの都市では小中学生の負担軽減に乗り出しているが、「中学受験戦争」の様相は止む気配がなく、中学に上がる子供とその保護者はまったく気を緩めることはできない。中には、4月に内定が決まる幸運な保護者と学生もいるが、多くの人はあと2、3カ月は苦しまなければいけない。中国の隣国である日本でもこのような長期にわたる激しい中学受験戦争を経験しているのだろうか?この子供の教育にとって肝心な時期に、いったいどんな「ルール」が存在しているのだろうか?環球時報(電子版)が伝えた。
環球時報の調査によると、日本では中学受験時に激化するのは主に有名私立校の受験に限られており、多くの人は家から最も近い中学に入学する。もちろん、このように気楽に学校を選択できる環境は、社会の発展と教育資源の均衡を前提として成り立っている。
日本は各公立中学校間の教育資源や教員の質に差がないため、中学受験段階では学校を選択する現象はあまり顕著ではない。日本の保護者が重視しているのは、子供たちの心身を鍛え、自立する能力を養うことであり、子供たちが電車やバスに乗って比較的遠い学校に通う場合も、保護者はあえて学校の近くに引越したりなどはしない。
日本では、競争率が激しいのは有名私学中学校であり、通常、こうした学校に入学すれば、それなりの大学への入学が保証される。日本の私立中学は毎年2月に受験があり、その後4月に始業する。2月1日に「未来の東大生」を育成するとの誉れが高い開成中学の校門前は、受験生と付き添いの保護者たちであふれ返っている。受験生1206人のうち、入学できるのは300人。4倍の競争率は日本ではかなり高いといえる。
公立小学校の東京都板橋区常盤台小学校では、児童は2種類に分かれる。ひとつは私立中学受験を希望する子供たちで、学校の放課後には塾に通い受験対策の勉強をする。もうひとつは直接公立中学に通う子供たちで、放課後は各種興味のあるクラブ活動に参加する。明らかに、私立中学に行きたい子供たちはよりハードで、保護者たちもいっそう気配りが必要になる。
例えば、日本では子供を私立中学に通わせたい主婦がカフェなどに集まり、受験にかかわる情報交換をする。子供に付き添って私立中学を下見する保護者も多い。一般的に「中学受験」する日本の子供たちは3~5校ぐらいの学校を受験するが、そのために保護者は通常より多くの学校を下見に行く。
日本の私立学校の受験日はそれぞれ異なる。そのため、保護者は受験日の調整や受験順序などを決め、さらに滑り止めの学校を用意する。日本の中学受験はコネや心付けなどは必要なく、あくまでも受験の成績が鍵となる。しかし、ある学校は「特待生」などの枠で、スポーツ関係の試合で好成績を挙げた子供などを推薦入学させることもできる。
海外メディアの報道で、最も関心を集めている教育関連の話題は中国の大学受験だ。具体的な「中学受験」段階の教育体制は外国人が理解するには少し複雑だ。「中国人は人口が多すぎて、競争意識が強すぎる。教育資源の制約や不均衡からさまざまな怪現象も起こっている」と指摘する人もいる。
早稲田大学のある教授は、中学受験戦争をめぐる中国の保護者たちの焦りについて同情した上で、「日本も過去に似たような現象があった。中には、子供を希望の学校に入学させようと会社のコネを使ったり、心付けを渡して裏口入学させたりなどの現象も見られた。しかし、法律に対する意識が高まり、教育資源の均衡化が進むにつれ、こうした現象はほぼ見られなくなった」と説明。また、「もちろん、これには日本の少子化とも関係している」と強調した。
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