2012年4月20日金曜日

■2012年に本格化する中国「全国主体機能区規画」の暗号とは?


2012年に本格化する中国「全国主体機能区規画」の暗号とは?
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0419&f=column_0419_019.shtml
【コラム】 2012/04/19(木) 16:56

中国の「台頭」は21世紀における最大の出来事(11)大国の戦略羅針盤が目指す「New World」
GDP世界第2位後の中国航海図(2011-2020)
第1章 初の陸海空の国土開発マスタープラン
第2節 暗号「4+3+2」、「9+1」とは何か

 これは決してミステリ『ダ・ヴィンチ・コード』(The Da Vinci Code)のような謎めいた暗号ではない。

 「4+3+2」、「9+1」とは、ほかならぬ、2011年に始動し、2012年に本格化する「全国主体機能区規画」のハイライトを代表するArabic numerals(アラビア数字)の符号である。

 まず、「4+3+2」に代表される国土開発戦略のConceptual framework(概観図)から見てみよう。

 図に示す如く、「4」とは、中国全土に4種類の地域開発方法によって、2020年までに「3大戦略的構図」と称する「機能空間」を構築することである。

 次に「3」とは、上記4地域開発方法によって構築される「3大機能空間」の「中身」である。

1.都市化地域
2.農産品主要生産地域
3.生態系機能重点構築地域

 尚、「全国主体機能区規画」の陸上国土開発戦略と共に、まもなく公表予定の「全国海洋主体機能区規画」の海洋国土開発戦略も今後一体化実施することとなっている為、「4大機能空間」となる「海洋地域」も付け加えられることになる。

 最後に「2」とは、上記「4+3」地域を「全国主体機能区規画」に沿って、地方版で拡大し、ブレークダウンした上で、国家と省レベルの2段階推進体制で実施することである。

 本節の第1部では、まず「Conceptual framework」にある最重要点に触れ、次に「4+3+2」の符号順で、上記の各地域が2020年まで目指す未来像を解説していく。「9+1」についての説明は、「4+3+2」の解説を終えた後の本節第2部のコラムで行う。

1. 「Conceptual framework」にある最重要点


以下の各点にハイライトを当てたい。

・何故今「開発最適化地域」等を指定するのか?その狙いは何か? 中国近代化の十字路に立つ国家ジレンマの歴史的背景を理解し、現に世界第1位の製造、輸出大国の中国が、今後グローバルサプライチェーン並びに世界新産業文明にどんな影響を与えるか考える。

・生態系地域は、都市化(工業化)地域や農産品生産地域と並んで、国土開発の三大「中心的」機能空間に格付けした。これは「Green Growth」の新国家理念に対する「頂層設計」のもうひとつの典型例である。

・3主要機能欄の「ECO製品の提供」というカテゴリ-の中で、国民の為にきれいな空気と優しい気候の提供も、ECO製品概念の構成内容と見なされているのである。これは国家認識の大きな前進であり、ECO産業発展の必然性に大きな拍車を掛けるものである。

・2020年の数値目標で三大機能空間の国土構成比率を把握し、「両屏三帯」、「七区二十三帯」、「両横三縦」といった意表がつく地理学的別名を持つ「生態系安全保障戦略構造図」、「農業近代化戦略構造図」、「都市化戦略構造図」から10年後の中国近代化の「達観図」を読み取る。


 また、欧州大陸にほぼ匹敵する960万平方キロの国土を持つ世界第3位の中国は、2020年に緑の被覆率85%に達した時の「Global Implications」(グローバル的な意味合い)にも注目に値する。

・最後の点であるが、中央政府と省レベルの地方政府が、この「Conceptualframework」に関わる財政、土地、人口、資源環境等の関連政策の目標を今後どのようなロードマップで実現していくか、中国で論争を呼び、世界の主要メディアで話題となっている世銀2012年2月のレポート「China 2030」の6大新発展戦略の提案にも触れながら、本節第2部で解説を加えていきたい。


 ここで特筆したいのは、既に一部の省では、県(County)という「主体機能区規画」の最小作成行政単位からより下の「郷・鎮」行政管理区域まで、地方政府自らのイニシェアティブで、GIS(地理情報システム。Geographic Information System)、GPS(全地球測位システム。Global Positioning System)、RS (遠隔観測。Remote Sensing)の3Sによる更に精緻化した機能区分地図を作成開始している。

 今後そこから更に進化し、これまで国家と地方が、個々の地域都市群開発戦略や「中部勃興」、「西部大開発」、「東北振興」といった地域総合開発戦略のようなモザイク方式で繋ぎ合わせる国土開発戦略案を、国土全域をカバーする「全国陸海空主体機能区規画」の下で、Hierarchy(階層式)に一本化する構想も、そう遠くない将来に実現されるよう心より期待している。

 次回は、2.「4+3+2」暗号順の詳細解説。国家レベルの「開発最適化地域」とは、具体的にどういった地域を指し、その狙いは何かについて探る。乞う、ご期待を。



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