2012年10月9日火曜日

■「留学生はつらいよ…」 外国人留学生が訴える日本のイイとこ、変なトコ


「留学生はつらいよ…」 外国人留学生が訴える日本のイイとこ、変なトコ
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/121008/wlf12100817010013-n1.htm
2012.10.8 17:00

盛●(=火へんに斤)雅さん

 「日本人は外国人のことがあまり好きではない…」「今、最も注目している日本人は…」「日本で一番有名なスペイン語は…」。大阪で日本語を学ぶ外国人留学生による日本語スピーチコンテストが、大阪市天王寺区の大阪国際交流センターで開かれた。

 出場したのは、中国、インドネシア、モンゴル、カンボジアといったアジア諸国だけでなく、ブラジルやドミニカ共和国のラテンアメリカ勢、さらにはアフリカはベナンからの留学生もエントリー。大阪日本語教育センターで学んでいる計10人が、留学生活の中で抱いた疑問や不安、夢や信念などを、流暢(りゅうちょう)な日本語で切々と訴えかけた。その主なものを紹介すると--

納豆ダイエットは嘘だった! そしてこの先入観も実は…

 「実は私、最近ちょっと太ってきました」と切り出した中国の許韵清さん。ダイエット法をインターネットで調べるうち、数年前にあるテレビ番組で納豆を使ったダイエット法を紹介していたことを思い出した。

 「この情報は大きな反響を呼び、あちこちで納豆が売り切れました。しかし、このダイエット法については、番組内で紹介されていた実験は行われておらず、データ自体も全部嘘だったことが判明しました」

 誤った情報に誘導されることはよくある-と、こんな体験談を紹介した。

 「留学前に、日本のことをいろいろ調べました。その中で、『日本人は外国人があまり好きではない』という情報を知り、とても不安でした」

 しかしその危惧は、ある出来事で大きく変わった。

 「母が私を心配して来日し、学校に迎えに来てくれたのですが、日本語が分からず、地下鉄の切符の買い方も分かりませんでした。このため母が長い間、売り場で困っていたとき、あるおばさんが母の様子に気づき、切符の買い方を教えてくれただけでなく、一緒に地下鉄に乗り込んでくれたのです」

 母親は、「同じ駅に行く人と一緒になって運がいいな」と思っていたが、そうではなかった。「母と私が学校で会えたのを見届け、このおばさんはもとの目的地に向かったんです。わざわざ送ってくれたことに、その時初めて気づきました。

 「『日本が冷たい』という印象は、この時になくなりました」と振り返る。「他人から教えてもらうのでなく、自分の考えや経験から判断することが大事」と呼びかけている。

日本で最も有名なスペイン語は「ドンキホーテ」!?

 世界中で2番目に話す人が多い言語なのに、英語に比べて人気がないスペイン語。来日して一番びっくりしたのは、スペイン語が話せる人を見つけるのが難しかったこと…。こう訴えるのは、スペイン語が公用語のドミニカ共和国、カサド・エルナンデス・オマル・アスカニオさん。

 しかしある日、大声でまんじゅうを売っている女性を見かけ、「まんじゅうはおいしい」と聞いていたので買ってみた。その女性に国籍や言葉を尋ねられ、答えると「私もスペイン語が話せるわ。父がスペイン人だから…」とのこと。「やっとスペイン語を話せる人が見つかって本当にうれしかった」と喜ぶ一方、その後も「私が自転車に乗っていても、その女性に呼び止められ、お金がなくてもまんじゅうを買うしかない…」。

 それはさておき、来日して時間がたつと、日本でもあるスペイン語に人気があることを知った。「それは『ドンキホーテ』という店。ここは何でも安くて留学生には大人気。私も、小説のドンキホーテは1回しか読んだことがありませんが、店のドンキホーテには何回も行ったことがあります」

 日本語とスペイン語は発音がよく似ている、と指摘する。「動詞の活用が難しいですが、日本の漢字のほうがずっと難しいので、日本人がスペイン語に挑戦するのは簡単」という。「私はスペイン語が大好き。日本で働くことができたら、スペイン語の教師になりたい。みなさんが勉強したくなったら教えてあげます。みんなでスペイン語で話しましょう!」

今、愛ちゃんに注目!

 「私が今、注目している日本人は、ロンドン五輪で銀メダルを獲得した卓球の福原愛選手です」と話したのは、中国の盛●(=火へんに斤)雅さん。

 「私はよく失敗します。『失敗は成功のもと』という諺が、いつも心の中にあります」と言う盛さんは、「愛さんは中国でも人気が高い。20年かけてようやく念願のメダルを獲得し、幼い頃からの夢をかなえたのです」と説明する。

 しかし昨年、全日本の試合で5歳年下のライバルに負けた。日本国内で、初めて年下の選手に負けたのだという。

 「それから愛さんは、自分に足りない点を見つけ、毎日筋力トレーニングに励みました。そして、とうとうメダル獲得。誰も失敗はしたくないですが、失敗してから始める努力が大切。失敗したからこそ得られる成功は、とても貴重です」

 スピーチの最後に盛さんはこう付け加えた。「今日も私は失敗したでしょうか?」

「友達はあなたの家族」という母の言葉に…

 「知り合いのいない日本で友達ができたら、それはあなたの家族です」という母の言葉を思い出し、“家族”を見つけて母国を離れた寂しさを克服した-と話したのは、インドネシアのダニアル・ウランサリさん。今年4月の訪日直後を振り返り、「全然知らない国に来て『これからどうしよう?』と不安になって泣きました」と心細い寮生活のスタートを切った。

 つらくて寂しい日々。「自分はこのままでいいのだろうか」と考えていたとき、思い出したのが冒頭の母の言葉。「私はわがままで、そばにいる友達に気づきませんでしたが、それでも友達はずっとそばにいてくれた」ことにやっと気づいた。

 今では、「私が寮に戻ったとき、『ただいま』と言ったらいつも『おかえり』と答えてくれる人がいるんです。私は今、新しい家族を見つけました」と、日本に来たことを喜ぶ。「みんながいれば、寂しさを乗り越えられる。未来にどんなことがあっても絶対諦めません」

「時は金なり」って!?

 インドネシアのエルナ・チャンドラさんは、電車の切符を買おうとしたとき、隣にいた親子の会話から聞こえてきた「早く、急いで。『時間はお金』でしょ!」という言葉が、頭の中にこびりついた。「時間とお金は同じかなあ?」

 あとでもう一度よく考えた。「時間は二度と戻ってこないが、お金は失ってもまた稼げる。時間とお金は全然違う」と。

 そして、思いを新たにしたのが「時間をもっと有効に使えばよかった」ということ。「日本に来る前は、たくさん時間があると思い、あまり時間を大切にしなかった。家族ともあまり話をしなかった」

 しかし今は、母と料理を一緒に作りたい、兄とゲームをしたい、両親とハグしたい、このスピーチを両親に聞いてほしい…。

 そしてこう訴える。「みなさん、これから時間を有効に使う生活をしましょう。そうすれば、生活もきっとよくなり、夢も実現できるはず」

「真の友達」とは…

 真の友達の心は、太陽のように輝いている-。「真の友達とは」という“重い”テーマに挑んだのは、モンゴルのムンフジャラガル・ナンバラミャダガさん。「親は選べないが、将来自分の周りにいる人々を選ぶことはできる。子供の頃の大きなステップは、友達を選択すること」と主張した。

 そして、小学生のときに得た友人と中学に入って「卒業したら同じ国で勉強しよう」と約束。「今、私たちは2人とも日本で勉強しています。本当の友達がしばにいれば、どんなことも怖くない。私もいい友達になるためにいつも頑張っています」

「実は私も…」

 カンボジアのコル・ピセットさんは、いじめによる中学生の自殺を取り上げた。「たぶん彼は、自信と希望を失って苦しみ、絶望したのでしょう。実は私も高校生のとき、自信と希望を失いました」。クラスで成績が一番悪く、すぐ人の悪口を言っていたら、友達に嫌われて誰も話しかけてくれなくなり、やがて教室が暗く恐ろしい部屋に思えるようになって学校に行きたくなくなったという。

 そんなある日、先生がノートに何か書いているのを見て、尋ねたところ「私の親友、日記帳です」と教えてくれた。なぜ日記帳が親友なのか、と思いながら、自分もノートに日記を書き始めた。

 「はじめは日常の活動などを書くだけでしたが、やがて将来の夢などについても、友人のように語りかけたら、日記帳は黙って聞いてくれた」

 自分がなぜある人と仲良くできないか、なぜ悔しく感じたかなどを日記に書くことで、自分を分析できるようになった。「だから今、日記は私の大切な親友です」

諦めないで…

 ベナンからやってきたゴドヌ・エイヌ・ジェロ・ロカーさんは「諦めずに頑張れば、目標を達成できる」と主張する。子供の頃からずっと日本で勉強したいと思い続け、3年前にその夢を実現させたが、実家が貧乏なので仕送りを受けることができず、「週6回アルバイトを始めた」。

 しかしある日のバイト中、指1本が機械に巻き込まれてしまった。母に言うと帰国しなければならなくなる、と思い、嘘をつき続けた。その後、専門学校への入学を決めたものの、学費を払う段になって学費を払えないことを、父親に告白。帰国しなければならなくなった。

 「でも諦めませんでした。国に帰った次の日、日本大使館に行って状況を説明し、日本に戻る方法があるかどうか相談。奨学金の給付を申し込むことができました」




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