レアアース回収急げ 中国生産減 各社は家電廃棄物から“採掘”
http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/120826/wec12082622350004-n1.htm
2012.8.26 22:32
エアコンの比率見通し
国内の電機各社が、ルームエアコンなどのモーター用磁石に使われているレアアース(希土類)の回収を本格化させ始めた。世界生産の9割超を握る中国政府は今月、レアアースの生産能力を2割減らす方針を打ち出したが、各社は都市鉱山と呼ばれるこれら家電廃棄物からのレアアース回収ノウハウを積み上げ、さらなる効率的回収などで対応する方針だ。
レアアースは米・カリフォルニア州の鉱山でも産出されていたが、中国の安値攻勢を前に閉山。以降、高性能磁石の普及などに伴ってレアアースの需要が高まったことや、中国の輸出規制による需給逼迫(ひっぱく)から価格が高騰した。
中国の輸出規制には、日米欧が世界貿易機関(WTO)に提訴する対抗措置をとったが、中国は来年度の輸出量を今年度比で微増させる方針を発表するなどして批判緩和を図っている。
このため、各社は自己防衛策として都市鉱山の開発を強化。三菱電機は今春、千葉市内のリサイクル工場で、エアコンからレアアースを回収する自動解体装置を稼働した。磁気計測器メーカー、マグネットフォース(大阪府吹田市)が開発した装置を応用したもので、エアコンのコンプレッサー(圧縮機)から磁石を含む部品を取り出して回収している。
この磁石は、レアアースの一種、ネオジムやジスプロシウムを鉄に混ぜており、通常の磁石と比べて磁力が強い。この磁力の強さから、破砕処理すると周りに金属が付着して分離回収が難しかったが、この装置では磁性を除去できることから、部品1個当たり十数秒で解体できるという。
パナソニックもエアコンからネオジムを取り出す装置を開発し、兵庫県加東市内の工場で試験的な回収を始めた。24年度は1・2トンの回収を見込んでいる。茨城県稲敷市にある同社と三菱マテリアルの合弁工場では、ドラム洗濯機からも回収できる装置を導入した。
経済産業省によると、家電リサイクル制度により回収される使用済みエアコンのうち、レアアース磁石搭載品は23年の約5%から27年に21%、32年には65%まで高まる見通しで、回収できるレアアースも大幅に増える見込みだ。
また、各社はレアアースを使用しない部材開発も強化しており、東芝は16日、ジスプロシウムを使わない高性能磁石を開発したと発表した。レアアース鉱山の再開や開発も世界的に進められているほか、日本の領海内の海底ではレアアースを含む大量の泥が発見されている。
これらの動きから高騰してきたレアアースの価格は下落しているが、先行きは中国の出方ともからみ予断を許さない状況だ。
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