2011年11月11日金曜日

■白馬の観光冬も厳しく 東電賠償説明会


白馬の観光冬も厳しく 東電賠償説明会
http://www.shinmai.co.jp/news/20111111/KT111110FTI090021000.html
11月11日(金)

外国人観光客のキャンセル補償について東電社員の説明を聞く白馬村の観光事業者ら

  東京電力福島第1原発事故を機に外国人宿泊客のキャンセルが相次いだ北安曇郡白馬村で10日、白馬商工会などが、東電による賠償説明会を開いた。この冬も外国人観光客の大幅減が予想され、出席者からは影響の長期化への対応を求める声が目立った。一方、県内の他の観光地でも同様の懸念にあることが予想されており、県商工会連合会は同日までに、12月上旬に全県の観光事業者などの賠償説明会を開くことを決めた。

 県内の観光事業者を対象にした東電の説明会は初めて。白馬村と同郡小谷村のホテル、ペンションなどから約40人が出席。東電福島原子力補償相談室の社員らが、文科省の原子力損害賠償紛争審査会の中間指針を基にまとめた補償請求方法を説明した。

 これによると、賠償の対象は、原発事故が原因で5月末までに発生した外国人観光客のキャンセル分。これに対し、「この冬の予約が減っている状況は考慮されるのか」との質問が相次いだ。現時点の予約が前年同期比6割減というホテルの担当者は「直接賠償が難しくても、責任を感じるなら何か対応できるはず。検討してほしい」と要望。東電側は「現時点では中間指針が基本」としつつ、「(気持ちは)きちんと受け止めたい」と述べた。

 全県でも今冬の外国人観光客の入り込み見通しは厳しい。昨年1~2月の外国人延べ宿泊者数は約7万9千人だったが、原発事故を受け、「減少するのは間違いない」と県観光部。冬の外国人観光客が多い白馬村や下高井郡山ノ内町の担当者らから個別に聞き取ったところ、「予約数は半減かそれ以上」という。

 白馬商工会は今後、村観光局とともに村内の予約やシーズン入り後の宿泊状況を調査し、県商工会連合会や県を通じて東電に対応を求めていく考え。同連合会も「全県の事業者の状況や要望を聞きたい」(広域支援課)として東電職員を招いた説明会を開く方針だ。



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