2011年11月16日水曜日

■4割安もサービスで差別化:新スクート航空、選択肢多く


4割安もサービスで差別化:新スクート航空、選択肢多く
http://news.nna.jp/free/news/20111115spd002A.html
シンガポール  2011年11月15日(火曜日)

シンガポール航空(SIA)が設立した中・長距離格安航空会社スクート(Scoot)は、座席の種類や機内食、機内エンターテインメントなど多くの選択肢を用意し利用客の需要に柔軟に対応することで、他社との差別化を狙う。料金は従来の主要航空会社の40%安という。「充実したサービスを受けながら気軽に海外旅行を楽しんでもらいたい」というキャンベル・ウィルソン最高経営責任者(CEO)に話を聞いた。

スクートは今月1日、「来年半ばに営業を開始する」と発表。当面はボーイング777―200型機4機を運航する。ウィルソンCEOは、毎年数機ずつ増やし、今後5年で14機程度にまで増やすと明らかにした。

東南アジアの航空業界は格安航空会社の台頭が目覚ましい。各社間の競争も激化しているが、同社が追求するのは「信頼できる格安航空会社」だ。同CEOは「東南アジアをはじめ世界の格安航空会社は短距離路線で飛躍的な成長を遂げている。ただ格安料金で長距離路線も楽しみたいという利用客も増えている」と指摘する。

座席の種類のほか、食事や預け入れ荷物の有無、映画などの機内エンターテインメントなど、幅広い選択肢の中から選べる仕組みを取っており、料金以上の価値を付加したサービスを提供。単なる移動手段としてだけでなく快適な旅行を演出し、中・長距離路線の市場獲得を目指す。「こうしたサービス対応を『スクーティチュード(Scootitude=Scootと、態度を意味するattitudeを合わせた造語)』と名付けて積極的にアピールし、他社との差別化につなげたい」(同CEO)考えだ。

座席は2種類を用意。プレミアム・キャビンは座席の幅が広く足を伸ばせるスペースを備える。ただ詳細については依然未定という。

格安航空は、「フライトが遅れる」「安全性・信頼性に不安がある」といったイメージを持たれることもあるが、同CEOは「時間厳守、高い信頼性、健全な経営をモットーにしたい」と話す。

スクートはチャンギ空港の第2ターミナルを利用。SIAの全額出資子会社だが、自主独立経営を目指す。初年度はオーストラリア、中国方面の便を運航する予定。将来は機材拡充に伴い、インド、欧州、中東、アフリカ路線の就航も視野に入れている。来年1~3月期にも民間航空庁(CAAS)から運航証明(AOC)、同年4~6月期に航空機登録証明書をそれぞれ取得する見込みだ。

<会社概要>
スクートは英語で「駆けつける」の意。資本金は2億8,300万Sドル(約170億円)。パイロットや事務スタッフの採用活動はすでに開始しており、客室乗務員については来年初めにも募集を開始する。



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