2011年11月14日月曜日

■紅葉シーズン観光の幕あく京都



紅葉シーズン観光の幕あく京都
http://www.pjnews.net/news/854/20111113_1
2011年11月14日 06:45 JST  PJニュース

京都市内は11月12・13日の週末に紅葉シーズン観光の幕が開いた。特に嵐山に通じる右京区の旧愛宕街道沿いでは伝統ある行事が数か所で開かれた。嵐山から鳥居本・清滝を通り愛宕山登山口までの街道は例年より遅めだが紅葉も少し色づきだしている。

そんな中で嵐山渡月橋上流一帯で古典芸能の水上ショーとも言うべき「嵐山もみじ祭」が午前と午後の2回に分けて行われた。今様や胡蝶舞の古典芸能船、大覚寺や天竜寺の名前の付いた船では尺八などが奏でられた。車折神社の芸能船からは川岸の観客に扇が投げられて湧いた。また、接岸したままの船舞台には嵯峨大念仏狂言が演じられていて時折蜘蛛の糸が吹きつけられたりしてヤンヤヤンヤの喝采をあびた。

嵐山から徒歩10分くらい、嵯峨狂言の常設舞台がある清涼寺(嵯峨釈迦堂)では江戸時代の高尾(江戸)、吉野(京都)と並び称せられている大阪の名妓夕霧太夫の供養を兼ねた「夕霧祭」があり、島原太夫の道中が境内を練って多くの写真愛好家がつめかける賑わいとなった。夕霧は近松門左衛門の世話物に登場して歌舞伎や浄瑠璃に影響を与えている。

清涼寺からさらに愛宕山に向かうと平野屋などの茶店が並びやがて愛宕念仏寺の門に至る。愛宕を「おたぎ」と呼ぶ。天台宗の寺院で羅漢の石仏が境内に1200体あるといわれている。その一つ一つのお顔がお参りする人に癒しと安らぎを与えている。

13日は「天狗の宴」という催しが毎年行われている。地蔵蔵から本堂に散った天狗が本堂周りを駆ける。四方に矢を放ち厄除けをした後、法要をすますと本尊「厄除け千手観音」の代理ともいうべき天狗がお加持を参拝者に施す。

着物姿で中腹の羅漢像前でこの宴を見に来たという東京と神奈川の二人組の女性は「このようなお加持の行事が京都では多いですよ」と声をかけると「やはり京都ですね」と言いながら最後まで見届けて「京の秋」を満喫していた。一方山伏姿の一人、水口徳太郎さんらは11月は市内あちこちでお火焚きなどがあって護摩を焚くことが多く忙しい1カ月ですと話した。



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