2011年12月3日土曜日

■<EMeye>アブダビ、観光客誘致による外貨獲得目指す


<EMeye>アブダビ、観光客誘致による外貨獲得目指す
http://www.morningstar.co.jp/portal/RncNewsDetailAction.do?rncNo=588987
2011/12/02 17:13

 アブダビ観光局が、2012年に230万人(前年比15%増)のホテル客を誘致する計画を立てている。同国は石油資源が豊富なためこれまで観光業に注力してこなかったが、経済の多角化を目的として04年に観光局を設立。以来、観光業を強化している。同国ではホテル客数を業況判断の目安としており、11年のホテル客数は前年比21.1%増の200万人を見込む。来年は前年比15%増とさらなる増加を計画しており、外貨の獲得につなげたい考えだ。

 観光局によればアブダビのホテル宿泊客数は08年が150万人、09年が154万人、10年が165万人と推移(アブダビ観光局イヤーブック2010年より)。トレンドからは増加が続くと予想されるが、同局では5カ年計画を立てており、将来的には毎年270万人以上のホテル客誘致を目論んでいる。

 債務問題による景気悪化懸念から欧州の観光客数に大きな伸びが見込みにくい一方、期待できるのが中国人観光客。09年9月に中国国家観光局が団体旅行先として承認したことをきっかけにUAE(アラブ首長国連邦)では中国人観光客が増加。アブダビでは10年の1-11月までで前年同期比27%増の1万3586人の中国人がホテル客として滞在した。当局では今年の中国人ホテル客数を前年比15%増と計画。来年のホテル客数の伸びも中国人観光客がけん引しそうだ。
 アブダビには未開発の島々が約200あり、そのうちの一つバニヤス島には絶滅危惧種に指定された動物が生息するなど豊かな自然に恵まれている。UAEの観光都市としてはドバイが有名だが、アビダビではこうした自然を生かした観光をアピールしており、今後は観光地としての認知も高まりそうだ。

 先月30日に開かれた産業展示会で、アブダビ観光局戦略・企画担当のローレンス・フランクリン氏は、中東の新聞ガルフ・ニュースの取材に対し足元の状況を「10月はホテル宿泊客数が急増した。11月もF1(アブダビグランプリ)が開催された影響から伸びが期待できる」と話す。

 アブダビ証券取引所に上場する関連銘柄は、ホテル業ではナショナル・コーポレーション・フォー・ツーリズム&ホテル、アブダビ・ナショナル・ホテル、航空業でアブダビ航空のほか、ホテル建設を手掛ける不動産会社アル・ダールなども注目される。
提供:モーニングスター社



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