2011年12月9日金曜日

■次に狙うは「清盛」効果 松山市、観光で新戦略


次に狙うは「清盛」効果 松山市、観光で新戦略
http://www.asahi.com/travel/rail/news/OSK201112080168.html
2011年12月9日

 愛媛県松山市が、瀬戸内海を挟んで向き合う広島などと連携した観光戦略「瀬戸内・松山構想」に力を入れている。このほど、JRグループのキャンペーン地域にも選ばれた。「坂の上の雲のまち」でPRしている同市だが、ドラマは今年で終了する。次は、来年のNHK大河ドラマ「平清盛」効果で宮島などを訪れる観光客にも足を延ばしてもらうのが狙いだ。

 「瀬戸内・松山構想」は、瀬戸内を多島美に代表される風景や、島で育まれた歴史を観光資源として活用するもの。野志克仁市長は7月、広島県庁に湯崎英彦知事を訪ね、広島県の掲げる「瀬戸内 海の道構想」との協力を約束。合同で旅行会社向け販促活動も行っている。

 10月には、松山と広島を高速船などで結ぶ石崎汽船(松山市)、瀬戸内海汽船(広島市)と旅行会社向けの格安運賃を設定した。ダイヤも調整し、松山観光港―宮島桟橋(広島港乗り継ぎ)を最速98分で渡れるようにした。

 野志市長は「瀬戸内海は松山の宝。来年は縁のある平清盛が大河ドラマになる。それで関心を持ってくれる人が必ずいる」と話す。10月に松山市で開いたシンポジウムでは、宮島―広島―呉―松山の航路を「瀬戸内海道1号線」と名付けアピールした。

 また地元の魅力を高めるとして、松山城の野原櫓(のはらやぐら)の特別公開や、松山城と坂の上の雲ミュージアム、子規記念博物館とのセット入場券を発売する。

 こうした取り組みに着目したのが、JRグループだ。グループでは松山市の立候補を受けキャンペーンを決定、2012年4~6月に、関西などJR西日本エリアを中心に駅ポスターや車内広告を展開するとともに、旅行会社への旅行商品化の要請や、JR自身の旅行商品を展開する。7日にはキャンペーン地域に選んだ伝達式があり、JR四国の泉雅文社長が、「瀬戸内海はかなり魅力のある場所。松山と広島を回ってもらうという両方にとっていいことです」と話した。

 市観光産業振興課の織田祐吾主幹は「『坂の上の雲のまち』で培った成果で、瀬戸内海の魅力を皆さんと磨き、さらにたくさんのお客さんに来て頂きたい」と話す。市では今後、2014年の瀬戸内海の国立公園指定80周年に向けた観光振興に力を入れていく。



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