2012年1月26日木曜日

■ユーロ安:欧州製品、旅行 消費者に還元も


ユーロ安:欧州製品、旅行 消費者に還元も
http://mainichi.jp/select/biz/news/20120126k0000m020067000c.html
毎日新聞 2012年1月25日 21時05分(最終更新 1月25日 22時55分)

円高・ユーロ安でソファなど一部商品を値下げした大塚家具の売り場=東京都江東区の同社有明本社ショールームで、谷多由撮影 25日には一時、約1カ月ぶりに1ユーロ=101円台までユーロの買い戻しが進んだ円ユーロ相場だが、依然として円高・ユーロ安傾向は続いている。百貨店などでは欧州からの輸入品を値引きする動きが出ており、家計にも徐々に恩恵が広がりつつある。

 「円高還元で値下げしたことを知り、少しでも安く買えればと思って来た」。東京・有明の大塚家具の本社ショールームで18日、テーブルを買い替えに訪れた主婦(63)はこう話した。

 大塚家具は12日から、ドイツやイタリア製などの輸入家具約300品目を3.8%~22.1%値下げ。「家具は長く使うものなので、ユーロ安のメリットを生かしてより良いものを買いやすくした」という。この時期は、春の引っ越しシーズンを前に家具を選ぶ人が増えることもあり、対象商品の売れ行きは好調だという。

 百貨店でも輸入ワインや衣類に「恩恵」が広がる。松坂屋上野店は今月、輸入ワインや食材、菓子約100品目を3~5割引きで販売し、「オリーブオイルなどをまとめ買いする人もいた」と好評だった。このため、2月22~28日にも同様のセールを実施する。そごう・西武も20日から、人気のワインを通常価格から2~3割引きで販売。また、高島屋は直輸入する春夏もの衣料を昨年に比べ10%程度値下げする予定だ。

 欧州旅行にも注目が集まる。JTBによると、原油高で航空料金に上乗せされる燃料サーチャージは昨年と比べ約2~2.5倍に上がり、東京-パリ間では約3万円増の約5万円。しかし、ユーロ安を受けて4月以降も欧州への主力パックツアーの価格は据え置いたという。現地での買い物が割安になることもあり、12年度の欧州ツアー商品販売は前年度比18%増を見込む。

 一方、海外高級ブランドは安売りすればブランドイメージを損なう面もあり、今のところ値下げの動きはない。コーヒーなど原材料価格が高騰している商品は「円高でかろうじて価格を保っている」という声もあり、還元の動きが大きく広がるかは未知数だ。



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